ベルサイユの子 [は行]
昨年、撮影の最中に肺炎で急逝したギョーム・ドパルデュー主演のドラマです。
社会という枠の中で上手く生きられない男と、彼に偶然出会った幼い少年との絆を描いた作品です。
フランス映画っぽく余韻を残し、観た者にその後のストーリーを考えさせるような展開で
観終わった後、少年はどのように生きたのかなあと友達と話しながら帰りました。
冬が近付いていた季節の中で、幼い息子エンゾ(マックス・ベセット・ドゥ・マルグレーヴ)と
母ニーナ(ジュディット・シュムラ)は行く当ても無く彷徨っていた。
若くしてエンゾを生んだニーナは親から勘当の身で、頼れる人は誰もいない。
仕事も無く街角で凍えながらエンゾと寄り添って眠る日々を送っていた。
ある日、ニーナはベンチに置かれていた新聞を食い入るように見ていた。
そこには“失業は宿命ではない”という謳い文句で
働く意志があれば職は得られるという内容の記事が載っていたのだ。
ホームレスの支援団体に頼っても一晩の宿が得られるだけで解決にはならない。
ニーナはその新聞を荷物に加えると、駅へ向かって歩き出した。
人に教えて貰った通りの道を歩いていたつもりだったが、いつの間にか森へ彷徨いこむ。
そして森で掘立小屋暮らしをしていた孤独な男ダミアン(ギョーム・ドパルデュー)と出会った…
社会からはみ出してしまった男女が一人の少年を巡って織り成す物語です。
観終わった時、結局エンゾ少年はその後どうするのだろうなあと考えてしまいました。
エンゾの母ニーナは10代でエンゾを産み、今は23歳。
彼女は両親や警察からダメ人間と言われ、希望も気力も無く生きてきました。
でも、新聞記事の言葉に感銘を受けた彼女は、一度その記事を書いた女性に会いたいと考えます。
ただし、一人立ちして暮らせるようになるまでは、幼いエンゾを連れていくのは難しいと悩みます。
彼女は偶然に出会ったダミアンに書置きを残してエンゾを置いていってしまいます。
その後のダミアンの心境の変化が面白いです。
初めは荷物が増えたとばかりに怒り、エンゾを手放そうとします。
でもエンゾが一人でダミアンの元へ戻ってくると、彼は嫌々ながらもエンゾの世話を始めます。
素直に慕ってくるエンゾと暮らしているうちに、次第にダミアンはエンゾを我が子のように愛し始めます。
そして、エンゾのために社会へ戻ろうと決心しました。
それにしてもエンゾを演じたマックスは本当に天使のように可愛かったです。
あのつぶらな瞳でじっと見つめられたら、どんなに心が荒んだ男でも愛しく思ってしまいますね。
ダミアンを演じたギョーム・ドパルデューの無骨な態度とは対照的な優しい瞳も印象的でした。
それだけに、エンゾに安定した生活を与えた後のダミアンの行動は哀しかったです。
また、エンゾと一緒に暮らせるように独り立ちするため、必死に頑張った母ニーナの気持ちも納得でした。
社会で上手く生きることが出来ずに、自分を手放して去っていく大人たちを前に、
エンゾは何を考え大人になっていくのかなあとしみじみ思いました。
観終わった時、エンゾが本当に幸せになれるのは母の腕の中なのだろうかと考えさせられた1本です。
監督:ピエール・ショレール 出演:ギョーム・ドパルデュー マックス・ベセット・ドゥ・マルグレーヴ ジュディット・シュムラ
2008年 フランス 原題:VERSAILLES
(20090601)
社会という枠の中で上手く生きられない男と、彼に偶然出会った幼い少年との絆を描いた作品です。
フランス映画っぽく余韻を残し、観た者にその後のストーリーを考えさせるような展開で
観終わった後、少年はどのように生きたのかなあと友達と話しながら帰りました。
冬が近付いていた季節の中で、幼い息子エンゾ(マックス・ベセット・ドゥ・マルグレーヴ)と
母ニーナ(ジュディット・シュムラ)は行く当ても無く彷徨っていた。
若くしてエンゾを生んだニーナは親から勘当の身で、頼れる人は誰もいない。
仕事も無く街角で凍えながらエンゾと寄り添って眠る日々を送っていた。
ある日、ニーナはベンチに置かれていた新聞を食い入るように見ていた。
そこには“失業は宿命ではない”という謳い文句で
働く意志があれば職は得られるという内容の記事が載っていたのだ。
ホームレスの支援団体に頼っても一晩の宿が得られるだけで解決にはならない。
ニーナはその新聞を荷物に加えると、駅へ向かって歩き出した。
人に教えて貰った通りの道を歩いていたつもりだったが、いつの間にか森へ彷徨いこむ。
そして森で掘立小屋暮らしをしていた孤独な男ダミアン(ギョーム・ドパルデュー)と出会った…
社会からはみ出してしまった男女が一人の少年を巡って織り成す物語です。
観終わった時、結局エンゾ少年はその後どうするのだろうなあと考えてしまいました。
エンゾの母ニーナは10代でエンゾを産み、今は23歳。
彼女は両親や警察からダメ人間と言われ、希望も気力も無く生きてきました。
でも、新聞記事の言葉に感銘を受けた彼女は、一度その記事を書いた女性に会いたいと考えます。
ただし、一人立ちして暮らせるようになるまでは、幼いエンゾを連れていくのは難しいと悩みます。
彼女は偶然に出会ったダミアンに書置きを残してエンゾを置いていってしまいます。
その後のダミアンの心境の変化が面白いです。
初めは荷物が増えたとばかりに怒り、エンゾを手放そうとします。
でもエンゾが一人でダミアンの元へ戻ってくると、彼は嫌々ながらもエンゾの世話を始めます。
素直に慕ってくるエンゾと暮らしているうちに、次第にダミアンはエンゾを我が子のように愛し始めます。
そして、エンゾのために社会へ戻ろうと決心しました。
それにしてもエンゾを演じたマックスは本当に天使のように可愛かったです。
あのつぶらな瞳でじっと見つめられたら、どんなに心が荒んだ男でも愛しく思ってしまいますね。
ダミアンを演じたギョーム・ドパルデューの無骨な態度とは対照的な優しい瞳も印象的でした。
それだけに、エンゾに安定した生活を与えた後のダミアンの行動は哀しかったです。
また、エンゾと一緒に暮らせるように独り立ちするため、必死に頑張った母ニーナの気持ちも納得でした。
社会で上手く生きることが出来ずに、自分を手放して去っていく大人たちを前に、
エンゾは何を考え大人になっていくのかなあとしみじみ思いました。
観終わった時、エンゾが本当に幸せになれるのは母の腕の中なのだろうかと考えさせられた1本です。
監督:ピエール・ショレール 出演:ギョーム・ドパルデュー マックス・ベセット・ドゥ・マルグレーヴ ジュディット・シュムラ
2008年 フランス 原題:VERSAILLES
(20090601)
yuki999さんへ
こんにちは。niceをありがとうございました!
by non_0101 (2009-06-02 12:39)
エンゾ役の子の存在感は凄かったですね。
あのつぶらな瞳で見つめられたら、手を差し伸べずにはいられなくなりますね。
by 江戸うっどスキー (2009-06-02 23:09)
xml_xslさんへ
こんばんは。niceをありがとうございました!
by non_0101 (2009-06-03 01:00)
U3さんへ
こんばんは。niceをありがとうございました!
by non_0101 (2009-06-03 01:01)
江戸うっどスキーさんへ
こんばんは。nice&コメントをありがとうございました!
あの瞳のパワーは強力でしたね。誰もが愛したくなるような瞳でした。
絶対に手をふりほどけないですよね~
だからこそ、ダミアンが去ってしまったのは観ていて辛かったです(T_T)
by non_0101 (2009-06-03 01:10)
Travelerさんへ
こんばんは。niceをありがとうございました!
by non_0101 (2009-06-03 01:11)
動物と子供の出る映画は、主役が喰われると言われますが、この映画もそのようですね。急死したドバルデューのことを思いと、一層感動するでしょうね。観てみたい映画ですね。
by たいちさん (2009-06-03 12:19)
たいちさんへ
こんばんは。nice&コメントをありがとうございました!
エンゾを演じたマックス君は本当に可愛かったです~
あのつぶらな瞳に見つめられたら愛さずにはいられませんね(^^ゞ
ギョーム・ドパルデューを観たのは初めてですけど、いい役者さんでした~
本当に惜しい人を亡くしてしまったのだなあとしみじみ思ってしまいました。
by non_0101 (2009-06-04 00:54)