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火天の城 [か行]

山本兼一著の同名小説を元に、今から約500年前の安土桃山時代に
1つの山を城に変えた男たちの姿を描いた作品です。
139分の間ずっと、総棟梁・岡部又右衛門を演じた西田敏行さんの熱演に飲み込まれました~

天正4年(1576年)。天下統一を目論む織田信長(椎名桔平)は、
その象徴となるような城の建設を心に決めた。
琵琶湖畔にある安土山を、山ごと城にしてしまおうと考えたのだ。
その計画を聞かされた宮大工・岡部又右衛門(西田敏行)はその壮大さに愕然とするも
一世一代の仕事だと必死の決意で取り組み始めた。
だが、天守閣の下層を吹き抜けにし、
その最上階に自分が住むという信長の計画を聞いた又右衛門は難色を示す。
すると、その表情を見た信長は急に怒り出し、又右衛門を含む3人の宮大工に設計を競わせて
自分が気に入った宮大工に城を造らせる方針へと変更してしまった。
相手は金閣寺を建設した京の名門と大仏殿を建設した奈良の名門。
どうみても田舎者の又右衛門には勝ち目がないと思われる競い合いだった…

巨大な城の建設はピラミッド造りを思わせるような壮大なプロジェクトでした~

織田信長の命を受けて総棟梁の役目を負った岡部又右衛門。
彼は様々な困難を乗り越え、通常は5年掛かる築城を3年で成し遂げます。

特に大変だったのは大黒柱となる檜の入手です。
五層七階の巨大な天守閣を支えるため、並大抵の木材では役に立ちません。
又右衛門が唯一と考えたのは甲斐檜。
命を賭けて敵国甲斐に乗り込み、必死の想いで檜を分けて欲しいと訴えます。
通常なら許されるわけがありません。
でも、又右衛門の願いと人柄、そして彼の語る夢は
実際に檜を育てている大庄屋甚兵衛(緒形直人)の心を動かしていきます。
この二人の命を賭けた信念のやり取りは、演じた二人の熱演と共に心に残りました。

それにしても、職人たちは過酷な作業を行っていました~
男も女も支えながら必死に働いていました。
そんな中、人力で行う作業を支えるのは心の繋がりです。
ある時は息を合わせて重量のある資材を運び、ある時は技術の粋を集めて造り上げていきます。
大事故が起きた時、又右衛門は信長の反対を押して職人たちに1日の休みを与えようとします。
その時に語る、築城とは職人たちの心を組み立てることだという言葉には納得させられました。

観終わった後にチラシを読んだら、このお城が3年後には消失してしまうと書いてありました。
原作には炎上まで描かれているそうですね。
これだけの技術と資材と人の力を集めて組み立てたと思うと
戦国の世というものは本当に無常の世界だったのだなあとしみじみ感じた1本です。

hitsuji_katen-no-shiro.jpg

監督:田中光敏 出演:西田敏行 大竹しのぶ 椎名桔平 福田沙紀 寺島進 夏八木勲 緒形直人
2009年 日本
(20090827)

追伸
この映画は試写会で観ました。公開は9月12日以降の予定です。

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コメント 13

non_0101

@ミックさんへ
こんにちは。niceをありがとうございました!
by non_0101 (2009-08-31 06:48) 

たいちさん

あの時代に日本一豪華絢爛な城をどのようにして造ったか、興味あります。是非観たい一本ですね。
by たいちさん (2009-08-31 12:25) 

non_0101

shinさんへ
こんにちは。niceをありがとうございました!
by non_0101 (2009-08-31 12:55) 

non_0101

aya_ruiさんへ
こんにちは。niceをありがとうございました!
by non_0101 (2009-08-31 12:55) 

non_0101

たいちさんへ
こんにちは。nice&コメントをありがとうございました!
本当に大勢の人たちの力で造り上げたのだなあと実感できる作品でした。
西田敏行さんや大竹しのぶさんの演技も良かったです。
ただ、何気に長さを感じるので、椅子の良い劇場で観るのがお勧めです(^^ゞ
by non_0101 (2009-08-31 12:58) 

KLY

何といっても俳優さんたちが素晴らしかったです。
特に西田さんと大竹さん。大竹さんの「女人は家内の日輪ゆえ、
なにがあろうと微笑んでおれ。と躾けられて育ちました。」って
涙をためながらも笑顔を作っていうあのシーンは感動です。
親柱四寸切りのエピソードも圧倒されましたよね。
ストーリー的にはちょっとはしょったり、予定調和なところがある
けれど、それもこれも俳優の演技で全て忘れさせてくれる作品
でした。^^
by KLY (2009-09-08 02:10) 

non_0101

KLYさんへ
こんにちは。コメント&TBをありがとうございました!
俳優さんたちの熱演と迫力が凄かったです~
大竹しのぶさんの“あのシーン”は圧巻でしたね!
> それもこれも俳優の演技で全て忘れさせてくれる作品でした
微妙なところはあっても、最後はすっかり忘れられました!
by non_0101 (2009-09-08 13:00) 

Ageha

いつもならみないタイプの作品なんですが
販促DVD見ながら仕事してると
また行ってしもた第2弾(笑)

コレは匠たちの
命がけのいくさ。
己の為でなく
ただ最高のものを作りたい、それだけの願い。

女たちは女たちで
もののけ姫に出てきた
タタラの女を思い出してました。

城作りは国作り、
人、物、事が揃わないと出来ない大仕事で
あれだけたくさんの命の上にやっと作ったのに。

大事にせーよ、アホー。(わわわわわ)
by Ageha (2009-09-17 09:25) 

non_0101

Agehaさんへ
こんにちは♪本当に大事にして欲しかったです(T_T)
あれだけの情熱と命を込めて造り上げた城なのに…
なるほど。彼女たちの姿はタタラの女でしたね。
女たちの元気がパワーになっているところがいいですよね(^^)
by non_0101 (2009-09-17 12:55) 

きさ

これは面白かったです。
帰省した鹿児島のシネコンが連休1000円均一だったので。
西田敏行の演技も良かったです。
大竹しのぶがいつもながらうまい。
娘役の福田沙紀も健闘してました。寺島進、上田耕一、山本太郎、夏八木勲らの脇役陣もとて
もいいです。
「BALLAD 名もなき恋のうた」「カムイ外伝」といった最近の
時代劇の中ではこれがダントツに面白かったと思いました。

by きさ (2009-09-24 05:53) 

non_0101

きささんへ
こんばんは。nice&コメントをありがとうございました!
連休1000円均一!いいですね~!豪儀ですね~!

この作品はもう西田敏行さんの演技に引き込まれました~
あの熱意には感服です。
夫婦の会話も印象的でした。大竹しのぶさんの佇まいも良かったです。
役者さんたちの演技が素晴らしいので
本当に安心して作品に入り込めました☆
by non_0101 (2009-09-25 00:39) 

きさ

原作読みました。
映画も面白かったのですが、やはり原作の方がいいですね。
違いは信長と主人公が出会うのが桶狭間の戦いの頃からで、さらに安土城が焼けるのがラストという事と、主人公の息子が大きく取り上げられている事です。
主人公が怪我で倒れたりするので、父子で安土城を立てるという感じですね。
娘は登場しません。
あとは雰囲気が浪花節の映画と違い、原作はもっとハードボイルドです。
まあ、どちらも楽しめました。
by きさ (2010-01-17 22:54) 

non_0101

きささんへ
こんばんは。原作を読まれたのですか!
私はまだ手が出ません(^^ゞ
でも、本も面白そうですね~
“息子”と“ハードボイルド”が気になります。
いつかチャレンジしてみたいです☆
by non_0101 (2010-01-18 00:10) 

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