フローズン・リバー [は行]
カナダ国境近くの小さな町を舞台に、二人の女性の生き様を描いた作品です。
白人とモホーク族という異文化の境遇を持つ女性たちの心の交流を通して
子供を思う母の強い想いが真っ直ぐに伝わってくる物語でした。
クリスマスも近付いたある冬の朝。
妻レイ(メリッサ・レオ)と15歳と5歳の息子を残したまま夫がいなくなっていた。
今日は新しい家がやってくる日で、残金4千ドルあまりを用意してあったのだが、
ギャンブル狂の夫は持ち逃げして蒸発してしまったのだ。
父を慕っていた長男は取り残された怒りで不機嫌になり、
家が来るのを楽しみにしていた幼い弟はがっかりしてしまった。
そんな息子たちをなんとか学校に送り出すと、レイは夫の乗って行った車を探しに出かけた。
町のギャンブル場に行ったレイは駐車場に夫の車を見つけて喜んだが、
目を話したすきに、その車を見知らぬ女が運転して去ってしまう。
慌てて追いかけたレイは、その女がモホーク族のライラ(ミスティ・アパーム)だと知った。
彼女が言うには、車がバスの停留場に置き去りにしてあったので貰ってきたらしい。
そしてライラはレイに車を良い値段で買うから売ってくれと持ちかけ始めた…
雪に覆われた町で幸せを掴もうと必死になっている主人公たちの生き様と
母性という共感が創り上げた強い絆が印象に残りました。
生活費を夫に奪われ、二人の息子を抱えて生活に困窮しているレイ。
夫を事故で亡くし、産んだ途端に子供を義母にとられてしまったライラ。
そんな二人はレイの夫の残した車をきっかけに出会います。
互いの第一印象は最悪です。
でもレイは生活のために、ライラが行っていた“仕事”(不法入国の手助け)の片棒を担ぎ始めます。
ライラを乗せて凍った川の上を車で渡り、指示に従ってトランクを空け、中に入ったものを運ぶだけ。
犯罪と言えども誰も傷つけずに大きく稼げるという“仕事”に出会ったレイは、
新しい家の購入資金が出来るまでと自分を納得させながら車を走らせ続けました。
やがてお互いの事情が少しずつ見え始め、何故大金が必要なのかも分かってきました。
そんな中、どうしてもクリスマスまでに新しい家を買いたいレイは無理をして“仕事”を貰おうとします。
それは彼女たちの運命を大きく変える出来事へと繋がっていきました。
それにしても主演のメリッサ・レオは存在感がありました。
あまり笑顔を見せないレイの怒ったような表情と、
顔のしわの一つ一つがレイのこれまでの苦労を物語っているようです。
そして、息子たちへの強い愛と良心に従おうとする心の強さを体現していました。
観終わった時、相手を思いやるレイとライラが出した結論に二人の強い絆を感じた1本です。
監督:コートニー・ハント 出演:メリッサ・レオ ミスティ・アパーム チャーリー・マクダーモット マーク・ブーン・ジュニア マイケル・オキーフ
2008年 アメリカ 原題:FROZEN RIVER
(20091123)
追伸
この映画は東京フィルメックスで観ました。公開は2010年お正月第二弾の予定です。
白人とモホーク族という異文化の境遇を持つ女性たちの心の交流を通して
子供を思う母の強い想いが真っ直ぐに伝わってくる物語でした。
クリスマスも近付いたある冬の朝。
妻レイ(メリッサ・レオ)と15歳と5歳の息子を残したまま夫がいなくなっていた。
今日は新しい家がやってくる日で、残金4千ドルあまりを用意してあったのだが、
ギャンブル狂の夫は持ち逃げして蒸発してしまったのだ。
父を慕っていた長男は取り残された怒りで不機嫌になり、
家が来るのを楽しみにしていた幼い弟はがっかりしてしまった。
そんな息子たちをなんとか学校に送り出すと、レイは夫の乗って行った車を探しに出かけた。
町のギャンブル場に行ったレイは駐車場に夫の車を見つけて喜んだが、
目を話したすきに、その車を見知らぬ女が運転して去ってしまう。
慌てて追いかけたレイは、その女がモホーク族のライラ(ミスティ・アパーム)だと知った。
彼女が言うには、車がバスの停留場に置き去りにしてあったので貰ってきたらしい。
そしてライラはレイに車を良い値段で買うから売ってくれと持ちかけ始めた…
雪に覆われた町で幸せを掴もうと必死になっている主人公たちの生き様と
母性という共感が創り上げた強い絆が印象に残りました。
生活費を夫に奪われ、二人の息子を抱えて生活に困窮しているレイ。
夫を事故で亡くし、産んだ途端に子供を義母にとられてしまったライラ。
そんな二人はレイの夫の残した車をきっかけに出会います。
互いの第一印象は最悪です。
でもレイは生活のために、ライラが行っていた“仕事”(不法入国の手助け)の片棒を担ぎ始めます。
ライラを乗せて凍った川の上を車で渡り、指示に従ってトランクを空け、中に入ったものを運ぶだけ。
犯罪と言えども誰も傷つけずに大きく稼げるという“仕事”に出会ったレイは、
新しい家の購入資金が出来るまでと自分を納得させながら車を走らせ続けました。
やがてお互いの事情が少しずつ見え始め、何故大金が必要なのかも分かってきました。
そんな中、どうしてもクリスマスまでに新しい家を買いたいレイは無理をして“仕事”を貰おうとします。
それは彼女たちの運命を大きく変える出来事へと繋がっていきました。
それにしても主演のメリッサ・レオは存在感がありました。
あまり笑顔を見せないレイの怒ったような表情と、
顔のしわの一つ一つがレイのこれまでの苦労を物語っているようです。
そして、息子たちへの強い愛と良心に従おうとする心の強さを体現していました。
観終わった時、相手を思いやるレイとライラが出した結論に二人の強い絆を感じた1本です。
監督:コートニー・ハント 出演:メリッサ・レオ ミスティ・アパーム チャーリー・マクダーモット マーク・ブーン・ジュニア マイケル・オキーフ
2008年 アメリカ 原題:FROZEN RIVER
(20091123)
追伸
この映画は東京フィルメックスで観ました。公開は2010年お正月第二弾の予定です。
ベテラン女優メリッサ・レオが主演なんですね。彼女の映画は観たことありませんので、機会あれば観たいですね。
by たいちさん (2009-11-25 12:13)
まっきーさんへ
こんにちは。niceをありがとうございました!
by non_0101 (2009-11-25 12:55)
yabonnjinさんへ
こんにちは。niceをありがとうございました!
by non_0101 (2009-11-25 12:56)
たいちさんへ
こんにちは。nice&コメントをありがとうございました!
メリッサ・レオはこの映画で初めて知りました。
多くの名作に出ている女優さんですね。
この作品でもアカデミー賞にノミネートされるだけはある
存在感のある演技を見せてくれました☆
by non_0101 (2009-11-25 12:58)
トメサンさんへ
こんにちは。niceをありがとうございました!
by non_0101 (2009-11-26 12:38)
shinさんへ
こんにちは。niceをありがとうございました!
by non_0101 (2009-11-26 12:38)
aya_ruiさんへ
こんにちは。niceをありがとうございました!
by non_0101 (2009-11-26 12:39)
タッチおじさんへ
こんにちは。niceをありがとうございました!
by non_0101 (2009-11-27 07:02)
こんばんは。
日本公開が決まったのですね。
以前に、タランティーノ絶賛とか言う話を聞いて、気になっていました。
公開されたら観たいと思います。
by hash (2009-12-08 23:24)
hashさんへ
こんにちは。nice&コメントをありがとうございました!
確かタランティーノ監督が審査委員長だった映画祭で賞をとったのですよね。
タランティーノ監督作とは全く違う地味な作品なのですけど
主人公たちの境遇と心の痛みがひしひしと感じられる作品でした。
女性監督らしいなあという独特なところがあって、興味深かったです☆
by non_0101 (2009-12-09 07:45)
渋いけどイイ映画でしたね〜☆
また、いろいろと勉強になりました^^;
こういう“女の強さ”みたいなの
タランティーノ好きですよね〜ww
by ジジョ (2010-02-10 06:41)
ジジョさんへ
こんにちは。nice&コメントをありがとうございました!
主人公の疲れた姿が印象的な作品でした。
モホーク族のことはこの作品で初めて知りました。
いろいろ考えさせられる作品でしたね(^^ゞ
> こういう“女の強さ”みたいなの
タランティーノ監督のイメージとは違うなあと思っていたのですけど、
観てみるとこの作品を絶賛したのも分かるなあと感じました☆
by non_0101 (2010-02-10 12:57)