否定と肯定 [か行]
実際にイギリスであったホロコーストをめぐる裁判を映画化したドラマです。
予告編を観て、2000年の裁判を全く知らない自分に驚きつつ、これは観なくちゃとチャレンジしてみました。
裁判自体の面白さと共に、なぜこんな主張が生まれたのかを解く展開が興味深かったです。
アメリカの大学教授デボラ・E・リップシュタット(レイチェル・ワイズ)は著書を出版した後の講演会場で
イギリスの歴史学者デイヴィッド・アーヴィング(ティモシー・スポール)に議論を吹っかけられます。
実はその著書で彼の主張するホロコースト否定論を批判していたのです。
当日は彼のせいで自分の著書は売れなかった上に、その様子を彼のHPで笑いものにされてしまい
怒りが収まりませんでした。
間も無く、彼女の著書をイギリスで出版した出版社から連絡が入ります。
アーヴィングが出版社と彼女をイギリスの裁判所に訴えたと言うのです。
もちろん、アメリカ人の彼女は裁判を受けて立とうとします。
でも、弁護を引き受けてくれたイギリス人弁護士の説明を聞いて、
イギリスの裁判がアメリカとは全く違うことに戸惑いを感じ始めます。
そして数年後、長い準備期間を経て、裁判が始まりました。
それにしても、ホロコーストを否定していた歴史学者がいたとはびっくりしました。
しかも、それがかなり難しい裁判になるとは…
イギリスには訴えられた方が無実を証明しなくてはならないという仕組みがあるのですね。
裁判が始まった頃は、自分はアメリカ人だからと裁判開始の礼をしなかったり、自己主張をしたがるなど
何となく困ったちゃんのデボラでしたけど、
裁判が進むにつれて、彼女の心の中にこれまでに無い想いが生まれてくる展開にちょっとほっとしました。
“子供の頃から誰も信じず、自分の信念にのみ従って生きてきた”というような台詞があります。
これはデボラが今までは人に任せることは無かったけど、今回は弁護士チームのみんなを信頼して
この裁判を任せるという告白の前に言う台詞です。
この時、都合の良い事実を作り上げるための改ざんや歪んだ解釈は、研究者にしても刑事や検察官にしても、
何かを追い求める人はきっと誰もが陥る罠なのだろうと感じました。
今回、主人公は正しい方向へ向かいましたけど、相手は間違った方向へ進んでしまったのですね。
でも、やはり自分の信じる方向へ向かうのではなく、真実を求める方向へ向かわなくてはならないのです。
観終った時、それがどれほど大切なことかを改めて考えさせられた1本です。
監督:ミック・ジャクソン 出演:レイチェル・ワイズ ティモシー・スポール トム・ウィルキンソン アンドリュー・スコット ジャック・ロウデン カレン・ピストリアス アレックス・ジェニングス
2016年 イギリス/アメリカ 原題:DENIAL
(20180116)
→ 公式サイトはこちらへ http://hitei-koutei.com/
予告編を観て、2000年の裁判を全く知らない自分に驚きつつ、これは観なくちゃとチャレンジしてみました。
裁判自体の面白さと共に、なぜこんな主張が生まれたのかを解く展開が興味深かったです。
アメリカの大学教授デボラ・E・リップシュタット(レイチェル・ワイズ)は著書を出版した後の講演会場で
イギリスの歴史学者デイヴィッド・アーヴィング(ティモシー・スポール)に議論を吹っかけられます。
実はその著書で彼の主張するホロコースト否定論を批判していたのです。
当日は彼のせいで自分の著書は売れなかった上に、その様子を彼のHPで笑いものにされてしまい
怒りが収まりませんでした。
間も無く、彼女の著書をイギリスで出版した出版社から連絡が入ります。
アーヴィングが出版社と彼女をイギリスの裁判所に訴えたと言うのです。
もちろん、アメリカ人の彼女は裁判を受けて立とうとします。
でも、弁護を引き受けてくれたイギリス人弁護士の説明を聞いて、
イギリスの裁判がアメリカとは全く違うことに戸惑いを感じ始めます。
そして数年後、長い準備期間を経て、裁判が始まりました。
それにしても、ホロコーストを否定していた歴史学者がいたとはびっくりしました。
しかも、それがかなり難しい裁判になるとは…
イギリスには訴えられた方が無実を証明しなくてはならないという仕組みがあるのですね。
裁判が始まった頃は、自分はアメリカ人だからと裁判開始の礼をしなかったり、自己主張をしたがるなど
何となく困ったちゃんのデボラでしたけど、
裁判が進むにつれて、彼女の心の中にこれまでに無い想いが生まれてくる展開にちょっとほっとしました。
“子供の頃から誰も信じず、自分の信念にのみ従って生きてきた”というような台詞があります。
これはデボラが今までは人に任せることは無かったけど、今回は弁護士チームのみんなを信頼して
この裁判を任せるという告白の前に言う台詞です。
この時、都合の良い事実を作り上げるための改ざんや歪んだ解釈は、研究者にしても刑事や検察官にしても、
何かを追い求める人はきっと誰もが陥る罠なのだろうと感じました。
今回、主人公は正しい方向へ向かいましたけど、相手は間違った方向へ進んでしまったのですね。
でも、やはり自分の信じる方向へ向かうのではなく、真実を求める方向へ向かわなくてはならないのです。
観終った時、それがどれほど大切なことかを改めて考えさせられた1本です。
監督:ミック・ジャクソン 出演:レイチェル・ワイズ ティモシー・スポール トム・ウィルキンソン アンドリュー・スコット ジャック・ロウデン カレン・ピストリアス アレックス・ジェニングス
2016年 イギリス/アメリカ 原題:DENIAL
(20180116)
→ 公式サイトはこちらへ http://hitei-koutei.com/
鉄腕原子さんへ
こんばんは。niceをありがとうございました!
by non_0101 (2018-01-20 21:11)
ありささんへ
こんばんは。niceをありがとうございました!
by non_0101 (2018-01-20 21:11)
ryo1216さんへ
こんばんは。niceをありがとうございました!
by non_0101 (2018-01-20 21:12)
KINYAN0829さんへ
こんばんは。niceをありがとうございました!
by non_0101 (2018-01-20 21:12)
@ミックさんへ
こんばんは。niceをありがとうございました!
by non_0101 (2018-01-20 21:12)
たいちさんへ
こんばんは。niceをありがとうございました!
by non_0101 (2018-01-20 21:12)
sugoimonoさんへ
こんばんは。niceをありがとうございました!
by non_0101 (2018-01-20 21:13)
hirometaiさんへ
こんばんは。niceをありがとうございました!
by non_0101 (2018-01-20 21:13)
夢の狩人さんへ
こんばんは。niceをありがとうございました!
by non_0101 (2018-01-20 21:13)
31さんへ
こんばんは。niceをありがとうございました!
by non_0101 (2018-01-20 21:14)
怪しい探麺隊さんへ
こんばんは。niceをありがとうございました!
by non_0101 (2018-01-20 21:14)
hana2018さんへ
こんにちは。niceをありがとうございました!
by non_0101 (2018-01-21 11:31)
einsteinさんへ
こんばんは。niceをありがとうございました!
by non_0101 (2018-01-24 22:31)
beamuseさんへ
こんばんは。niceをありがとうございました!
by non_0101 (2018-01-24 22:31)
C_BoYさんへ
こんばんは。niceをありがとうございました!
by non_0101 (2018-02-04 20:24)