大手出版社に勤めるアンドリュー・パクストン(ライアン・レイノルズ)は朝から忙しい。
まずはこの3年間、耐え続けている魔女のような上司マーガレット(サンドラ・ブロック)のために
お気に入りのコーヒーを買っていかなくてはならない。
ある朝、目覚ましが止まっていて寝坊したアンドリューは必死にコーヒー2つを手に入れて
会社に駆け込んだが、メールボーイとぶつかってコーヒーのひとつを駄目にしてしまった。
染みのついたワイシャツをヤンキースのチケットと交換で同僚のシャツと取り替えてもらった彼は
何とかマーガレットの出勤前に体勢を整えた。
この苦労も全てはいつかマーガレットのアシスタントを卒業して、一人前の編集者になるためなのだ。
そんなマーガレットは今朝も指示に従わなかった編集者一人をあっさりと首にし、
魔女的なパワーを如何なく発揮していた。
だが、会社のトップに呼ばれたマーガレットは自分の就労ビザ更新が止められてしまい、
このままだと不法滞在となって、会社を首になってしまうことを知る。
そんな最中、ちょうどドアから顔を覗かせたアンドリューを見たマーガレットは
彼と結婚する予定だから大丈夫!と、笑顔を見せながら嘘をついてしまった…
例えカナダ人でも、就労ビザの規則は厳しかったです~
仕事が生活の全てという愛に縁のないアラフォー女性マーガレットと
仕事に夢を抱いて故郷からN.Y.へと出てきた20代の若者アンドリューが織り成すドタバタ劇です。
カナダ出身のマーガレットは就労ビザの更新中に海外へ出たり(ただし仕事のため)、
書類に不備があったりして、ビザの発行が止められてしまいました。
このままだと築き上げたキャリアを捨てて1年間カナダへ帰国しなければなりません。
そんな窮地に立たされたマーガレットは、部下のアンドリューと結婚しようと考えます。
結婚してアメリカ国籍を得れば、ビザに悩まされること無くアメリカで仕事が出来るのです。
さっさと結婚してあっさりと離婚してしまえば良いと、マーガレットは軽く考えました。
彼女は仕事の昇進を条件に、アンドリューに結婚を迫ります。
そして、アンドリューも渋々ながら結婚を承諾します。
意気揚々と移民局のカウンターへと向かったマーガレットは、アンドリュー共々別室に呼ばれます。
そして厳しそうな顔をした局員に偽装結婚かと聞かれてしまいました(^_^.)
それにしても、今のアメリカでは就労ビザの問題はよくあることなのでしょうね。
偶然ですけど、先日観た『正義のゆくえ』に引き続きビザの問題から始まる物語でした。
何年もN.Y.で働いてキャリアを積んできた人でも、あっさりと国外退去になってしまうのです。
この作品の主人公もカナダ人の私が!?と驚いていました。
また、偽装結婚を調査する局員の厳しい追及も、コメディタッチにはなっていますけど
かなりしつこくて怖いなあと感じました。
アンドリューの故郷に帰ってからのマーガレットとアンドリューの心の変化が楽しかったです。
大自然&家族の無条件の愛には、やっぱり心が動かされるものですね。
アンドリューの家族や故郷の人々の大らかな笑顔が心地良かったです。
特にアンドリューのお祖母さんはとてもキュートで可愛かったです(^^)
観終わった時、やっぱりこういう役にサンドラ・ブロックはぴったり!と感じた1本です。
監督:アン・フレッチャー 出演:サンドラ・ブロック ライアン・レイノルズ ベティ・ホワイト メアリー・スティーンバージェン マリン・アッカーマン
2009年 アメリカ 原題:THE PROPOSAL
(20091009)
追伸
この映画は試写会で観ました。公開は10月16日以降の予定です。