今日は村をあげて開催しているトライアスロン大会の日。
小学生のあきら(伊澤柾樹)も家族と一緒に沿道から応援をしていた。
応援していた人に押されて、あきらの持っていたボールが道路へ転がり落ちた時、
あきらの母が抱えていた秋田犬の子犬“しろ”が道路へ飛び出してしまう。
そのボールはいつも“しろ”が追いかけていたものだったのだ。
“しろ”を連れ戻そうとした母は車に轢かれて重傷を負ってしまう。
事故の怒りから“しろ”を拒絶したあきらの様子を見た父は、“しろ”を東京の親戚の家へ預けることにした…
“わさお”は不思議な犬になっていました(^^ゞ
ブログから有名になったぶさかわ犬“わさお”を主人公に描いたオリジナルストーリーです。
“わさお”は人の言うことを聞くような訓練をされていない犬らしいですね。
餌をくれる食堂の節子さんの指示しか受け付けないと聞いたことがあります。
そんな“わさお”をどんなふうに映画の中に組み込んでいったのだろうと思っていました。
映画の中の“わさお”は、ちょっと不思議な孤高の犬です。
人には懐かず、いつも一匹で山や海辺にたたずんでいます。
物語の中でもほとんどはあの眠そうな顔で遠くを見つめているか、道路を横切っているかで人には絡みません。
それでも“わさお”の姿を見つけると、村の人々は何かを感じて彼を見つめます。
何となく惹かれるものを感じてしまうのです。
“わさお”はいつも一匹でいますけど、捨て犬を見つけては育てている優しいセツ子さん(薬師丸ひろ子)は
そんな彼を気にかけるようになります。
餌をあげたくても“わさお”はこちらが近付くと逃げていきます。
でも、何度かチャレンジするうちに、段々と餌を食べるようになってきます。
そして、セツ子さんは“わさお”の視線の先にあきらの姿があることに気付きました。
それにしても、“わさお”の表情にはやっぱり癒されますね~
ストーリー自体は“わさお”よりも村民の物語の方が多かった気もしますし、
ちょっと違和感を覚えるところもあったのですけど、“わさお”の存在感は偉大でした。
そして、そんな“わさお”の物語を支えた薬師丸ひろ子さんの演技も良かったです。
薬師丸ひろ子さんの歌と共に流れるエンドロールの“わさお”の姿が良かったです。
やっぱり動いている“わさお”は思いっきり走っている姿がいいなあと感じた1本です。
監督:錦織良成 出演:薬師丸ひろ子 甲本雅裕 平田満 鈴木砂羽 伊澤柾樹 吉永淳 不破万作 河原さぶ 上田耕一
2010年 日本
(20110225)
→公式サイトはこちらへ http://www.wasao-movie.com/index.html追伸
この映画は試写会で観ました。全国ロードショーは3月5日以降の予定です。