3月26日の夜にNHKで放映された宮城県女川町を舞台に描いたドラマです。
あまりTVドラマは観ていないのですけど、この作品はとても気になっていたのでチャレンジしてみました。
被災地に住む人々の今の姿をリアルに伝えてくれるようなとても考えさせられる物語でした。
少女の未来が希望へ続くものであって欲しいなと願って止みませんでした。
女子高生・某ちゃん(刈谷友衣子)の日常から始まる物語です。
みんなから某ちゃんと呼ばれている女子高生がいました。
でも、被災地の宮城県女川町に住む彼女は、震災後はほぼ引きこもり状態です。
無気力な毎日をあても無く過ごしているだけで、どんどん時間だけが過ぎていきました。
そんなある日、町のFM放送局“女川さいがいFM”に携わっている國枝(吉田栄作)が
某ちゃんを放送局へと引っ張って来ました。
國枝は某ちゃんの母が勤める工場の次期社長でもある人で、彼女のことをとても心配していたのです。
でも、放送局へ連れてくれば何かしらのアクションを起こしてくれるという期待があったのですけど、
某ちゃんはマイクを前にしても無言のままで、何も言葉を出すことが出来ませんでした。
それでも、某ちゃんは少しずつ放送に慣れてきます。
そして、彼女の想いが詰まった大切な曲を放送に流した時から、
彼女は少しずつ行動を取れるようになってきます。
そして、彼女の強い想いは被災後に東京に出て来て一人働いている飛松(リリー・フランキー)の
疲れた心も癒していきました。
それにしても、リアルですね。
それだけに観ているだけで胸がいっぱいになってしまいます。
主演の刈谷友衣子ちゃんが本当に主人公そのものに見えてしまうような演技を見せてくれて
彼女に引き込まれるようにテレビを見入ってしまいました(^^ゞ
その中で2年が過ぎても変わらない状況と、冷たくなってしまう人々の心の頼りなさに哀しくなりました。
だからと言って自分に何が出来るだろうと考えると情けなくもなってしまうのですけど、
とりあえず、この状況が良くないということは確信しました。
観終わった時、今、そこで生きている人も、そこから未来を求めて旅立っていく人も
みんな幸せになれますようにと心から願わずにはいられなかった1本です。
演出:岸善幸 原作:某ちゃん。脚本:一色伸幸 出演:刈谷友衣子 吉田栄作 安藤サクラ 新井浩文 山本浩司 藤原薫 夏居瑠奈 豊原功補 西田尚美 リリー・フランキー
2013年 日本
(20130326)
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公式サイトはこちらへ http://www.nhk.or.jp/program/onagawa-drama/