アラスカがゴールドラッシュに沸いていた頃のこと。
カリフォルニアの名士の家で甘やかされて育った犬のバックは
大きな身体と好奇心溢れる行動力で無邪気ながらも家族に迷惑をかけてばかりの犬でした。
ある時、街中で全速力で楽しそうに走り回るバックの姿を見かけた男が彼に目を付けます。
実はアラスカでそりを引く力強い犬が高値で売買されていたのです。
つい、餌につられて家から盗み出されてしまったバックは檻に入れられて列車に載せられると、
そのまま何日も貨物の中に閉じ込められました。
しかも、檻から出されるとブローカーからこん棒で乱暴に躾けられ、心身ともに傷付きます(T_T)
それでも、バックは諦めていませんでした。
そして、ようやく力を蓄えたバックが自力で檻を壊した時、
彼の目の前には海と氷の世界に覆われたアラスカの世界が広がっていました。
それにしても、表情豊かな犬たちですね~ 分っていても、現代の技術に驚かされます。
特に主人公ソーントンの相棒になる犬のバックは表情で何を語っているかすぐに判るほどです。
ハリソン・フォードのちょっと武骨な雰囲気でもすぐに和らげてしまいそうな
バックの可愛い表情としぐさに思わず笑ってしまいました。
さすがはディズニーというところでしょうか(^^ゞ
でも、物語はなかなかシビアです。
一攫千金を目指してゴールドラッシュの人々が集まったアラスカは人間性が出る場所というか、
限界まで高められた欲望と狂気が宿る場所だったのかも知れません。
殺されそうになったバックを助けたソーントンは
夢を追ったあげくに全てを失った男から逆恨みをされてしまいます。
そして、その男の存在はソーントンとバックの運命を大きく左右していきました。
スクリーンに広がる大自然の中で、自分を取り戻していくソーントンと
バックの生き生きとした姿は観ていて気持ち良かったです。
大自然と大冒険ってよく“男のロマン”と言われていましたけど、
この作品はそんな言葉が似合うかもと感じました。
観終わった時、飼い犬だったバックが大自然の生活の中で大きく成長していくのも
“ロマン”だなあとニッコリした1本です。
監督:クリス・サンダース 出演:ハリソン・フォード ダン・スティーヴンス カレン・ギラン オマール・シー
2020年 アメリカ 原題:THE CALL OF THE WILD
(20200311)
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