堀北真希さんがちょっと陰のある少女を演じた作品です。
切なくて、でも爽やかな余韻を残す青春物語でした。

みなと(堀北真希)はコンビニで働く女の子。
ある日、学生風のお客さん(石田卓也)にぶつかって店の中に商品をばら撒いてしまった。
慌てて拾おうとするが、うっかり商品のおにぎりを踏んづけてしまう。
そのお客さんに「君のせいになるの?」と聞かれて肯定すると、
彼はそのおにぎりを購入してくれる。
みなとは段々とその人のことが気になり始めた…

実はこの映画こそが、以前、試写会の当選メールに気付かなかった映画ですm(__)m
苦手な新宿歌舞伎町にある映画館での単館上映で、しかも期間は3週間…
終了前日にようやく観て来ました(^^ゞ

自分が記憶障害を持っていると思っている孤独な少女。
彼女の心のよりどころになっている、正体不明の文通相手。
二人は一度も出会うことは無く、手紙のやり取りだけで
心の寂しさを埋めるように寄り添っています。
そんな二人の静かで穏やかな関係が、彼女の恋によって壊れていきます。

みなと側から見たストーリーと、恋の相手・シュウ(石田卓也)側から見たストーリーを
それぞれの視線で映し出しつつ謎に近付いていく展開は面白かったです。
お互いの恋しさや寂しさ、そして心のすれ違いを映し出していて、その素直さに
いつの間にか主人公たちに共感しながら観ていました。
また、主人公を演じる堀北真希さんと石田卓也さんは
それぞれコンビニのバイト娘と二浪生が本当に似合っていて、役にピッタリでした(^^)

本当の寂しさを分かっているからこそ、少女を孤独から救おうとした友情に
少女の幸せを願ってしまった1本です。

監督:平野俊一 出演:堀北真希 石田卓也
2008年製作 日本
(080221)