1943年に行なわれた野球の早慶戦のエピソードを映画化した作品です。
徴兵を前にした学生たちや家族、そして彼らを見守ってきた先生たちの想いに胸がいっぱいになりました。

1943年。戦況は悪化して六大学野球リーグも中止され、野球の練習もままならなくなっていた。
野球が敵視される中、早稲田大学野球部顧問・飛田(柄本明)は軍部からの圧力を受けながらも、
部員たちに今まで通り野球をさせられるよう頑張っていた。
だが、とうとう学生たちを保護してきた徴兵猶予が停止され、多くの学生が戦争へ赴くことになってしまった。
最後のはなむけに何かしたいと思っていた飛田のもとへ、慶應義塾大学塾長・小泉(石坂浩二)が訪ねてきた。
学生たちが徴兵される前に、早慶戦を行なえないかと言うのだ。
これは最高の思い出になると喜んだ飛田だったが、早稲田大学当局から試合の開催を却下されてしまった…

とっても泣けました(T_T)

野球が好きだからこそ、試合がしたい…
試合開催の望みは薄かったのですけど、それでもみな一縷の望みをかけて最後まで練習を続けます。
徴兵されたら生きて帰れないかも知れないと分かっているからこそ
出来る限り好きな野球がしたいのです。
そんな彼らの想いに応えようとした顧問・飛田の尽力によって試合開催が決まった時の
彼らの喜ぶ姿にもう、涙~でした。

野球部顧問役の柄本明さんが良かったです☆
口調は静かなのに直向な情熱を持ち、そして大人しそうに見えてとても豊かな表情を見せてくれる…
朴訥とした雰囲気を漂わせつつも学生たちのことを本当に大切に考えている先生に
柄本さんはぴったりでした(^^)

主人公たちの素直な想いが真っ直ぐに伝わってきたと感じた1本です。



監督:神山征二郎 出演:渡辺大 柄本佑 柄本明
2008年 日本
(080722)

追伸
この映画は試写会で観ました。公開は8月23日以降の予定です。