シュタウフェンベルク大佐(トム・クルーズ)はヒトラーのためではなく国のために戦っていると自負する軍人。
彼はヒトラーの目指した理想の計画が破れて戦況が悪くなってくるのを感じていた。
また、ナチス軍の行なっている虐殺などを、軍人として誉にはならないことと感じ
このままではいけないと感じ始めていた。
そんなある日、彼はアフリカの戦地で敵襲により重傷を負い、右手首と左指2本、そして左目を失ってしまう。
ある日、ようやく退院して落ち着きを取り戻した彼の元に、
ヒトラー暗殺を密かに企てているグループが折衝をしてきた…
計画の実行され、そして少しずつ失敗へと向かっていく展開にドキドキしました。
1944年、祖国ドイツやヨーロッパ全土のために戦争を終わらせようとした軍人たちの物語です。
彼らはヒトラーを倒して終戦協定を結びたいと考えていました。
今起きている戦争や罪深き虐殺を止めたいと考えたのです。
ヒトラーの暗殺はいくつも実行されてきましたが、ことごとく失敗しています。
でも、このワルキューレ作戦は暗殺と共に、その後のベルリンをどのように鎮圧していくかまでを考え
多くの人々が賛同し、まるで本当の軍事作戦のように行なわれて、成功の手前まで行きました。
トム・クルーズも主張していましたけど、シュタウフェンベルク大佐などの登場人物は実際にいた人々です。
ワルキューレ作戦自体もすごいなと思ったのですけど、それよりも驚いたのは
将軍や大佐など多くの要職の人々が暗殺を悲願としていたことです。
市民よりも直接ヒトラーに接し、戦場を体験している軍人の方が危機感を感じやすかったのかも知れません。
彼らは自分の命を懸けてでも、この計画を成し遂げたいと願ってました。
トム・クルーズはこの役に似合ってました~
信念を持って一直線に行動する人物にトム・クルーズはピッタリですね。
まあ、ドイツ人に見えないところは残念ですけど(笑)、
無表情になると微妙に怖いところも含めて、カリスマ的で意志の強い大佐を上手く演じていました。
また、一緒に行動する軍人役もとても豪華で見応えがありました。
過去の物語を観てこれが成功していたらと思うことは良くありますけど、
映画を観ていて、この作戦が成功していたら…としみじみ思ってしまった1本です。
監督:ブライアン・シンガー 出演:トム・クルーズ ビル・ナイ トム・ウィルキンソン テレンス・スタンプ トーマス・クレッチマン カリス・ファン・ハウテン
2008年 アメリカ/ドイツ 原題:VALKYRIE
(20090311)
追伸
この映画は特別上映で観ました。公開は3月20日以降の予定です。