デリヘルを仕切っているジュンホ(キム・ユンソク)は行方をくらませた女を捜していた。
ある日、突然に姿を消してしまったのだ。
これで逃げ出した女は二人目と怒りを爆発させたジュンホだったが、
二人とも同じ客へ向かった後に居なくなっていることに気付く。
折りしもその客からデリヘルの依頼が入り、ジュンホはデリヘル嬢のひとりで
病欠と言っていたミジン(ソ・ヨンヒ)を無理やり男の元へと向かわせた。
ジュンホはミジンに男の家に着いたら住所をメールしろと言い含めて近所に待機していたが、
その男の家の中は圏外でうまく連絡が取れない。
ミジンは言い訳をして何とか家の外へ出ようとしたが、すでに扉は男によって頑丈な鍵がかけられていた…
観ている間があまりの緊張感だったので、無言で劇場を後にしてしまいました~
連続殺人犯とデリヘルを仕切っている男の物語です。
物語のかなり始めの方で犯人は捕まります。そして、刑事たちは心証も自白も犯人という確証を得ます。
でも、それを裏付ける証拠が見つかりません。
緊急逮捕だったため、12時間以内に証拠物件を見つけなければならないのです。
犯人も肝心な部分ははぐらかし、時間を稼いでいきます。
一方、犯人が捕まる直前に襲われたミジン(ソ・ヨンヒ)は止めを刺されていなかったため
瀕死の重傷を負いながらも、まだ息がありました。
彼女は意識を取り戻すと、無人になった犯人の家から何とか逃げ出そうとします。
彼女を探そうと頑張っているジュンホは、犯人の出す偽情報に振り回されて
なかなか彼女の元にたどり着くことが出来ません。
しかも彼女には一人で育てている7歳の娘がいたことが分かり、尚更必死に走り回ります。
でも彼女へ行きつく前に、12時間が過ぎていきました。
それにしても、ハードな作品でした(T_T)
救いが無いとか、警察の不甲斐無さに怒りを感じるとか、事前にいろいろ聞いていたのですけど
聞いていて良かった~と思いました。
犯人の犯行シーンはほとんどホラーのようですし、本当に救いが無かったです。
もしこの作品を事前の知識無く観ていたら、きっとショックを受けすぎて
立ち直れなくなっていたかも…と思うほど、私には強烈なインパクトでした。
理屈も何も無く、ただラストまで一気に押し流されてしまいました。
そして、この作品を凄いと絶賛するのもなるほどなあと納得しました。
大抵、印象の強い映画を観ると翌朝の夢に出てきてしまいます。
今朝はラスト近くで登場するミジンの表情が出て来て、目が覚めてしまいました(^_^.)
この物語の後、ジュンホはどんな人生を送ったのだろうなあとつらつら考えてしまった1本です。
監督:ナ・ホンジン 出演:キム・ユンソク ハ・ジョンウ ソ・ヨンヒ
2008年 韓国 原題:追撃者/THE CHASER
(20090527)