都立の女子高に通っている美香代(成海璃子)は夏休みに部活のみんなと
山形の奥地にある御釈か部村(おしゃかべむら)へやって来た。
美香代を含む4人の部員たちはかったるそうにバスに乗っていたが、
“縁結び”という呼び文句に惹かれた顧問の勝先生(マイコ)だけはノリノリで
ガイドの説明する800年前に起きた武将と姫の悲恋の伝説に聞き入っていた。
村境の橋を渡ってようやく村へ入ると、そこでは祠を立て替える式典が行なわれようとしていた。
村おこしを考えた村長が、祠を立て替えてテーマパーク化を考えたのだ。
だが、古い祠を倒した時、地響きと共に爆発が起こった…
ぼーっと観ながらも、こんな展開をどうやって収拾するのだろうとドキドキしてしまいました~
竹中直人監督の趣味がいっぱい詰まった作品です。
監督の好きな作品へのオマージュがたくさん観られるそうです。
私はホラーを全く観ない人なので、そういう遊びの部分はあまり分かりませんでしたけど、
さすがに『ゾンビ』とかは分かりました(^^ゞ
800年の時を経て復活を遂げた落ち武者たちは怨念を胸に村へと集まります。
生きている者を殺戮していく落ち武者。
どんどんゾンビ化する村人たち。
落ち武者とゾンビに追いかけられる女子高生たち。
シチュエーションは絶体絶命なのですけど、何故か妙に軽くてギャグのようでした(笑)
それにしてもみんな楽しそうに演技していました~
中でもダメダメな三枚目がとても上手かったEXILEのAKIRAさんやマイコさんはインパクトがありました。
一瞬登場するクリスタル・ケイさんにはビックリさせられました。
あと、真面目でほとんど笑わない、しかもほとんどが特殊メイクの
沢村一樹さんの存在感も面白かったです。
さすが~と思ったのは温水洋一さんです。
本人役(しかも人気が無くて冴えない役者の役)で、めちゃくちゃ酷い目にあってしまうのです。
こんな役でも楽しく感じてしまうのは温水洋一さんならではかも知れませんね。
そして一番カッコいいなあと思ったのは、部活仲間の胸恵(波瑠)が
チェーンソーで落ち武者と一騎打ちをするシーンでした(^^ゞ
ここまでハチャメチャなストーリーなのに、
何故か爽やかな青春物語になってしまうところが一番不思議でした。
思いっきり笑う感じではないけれど、ニヤリとするにはいいかも?とちょっと思った1本です。
監督:竹中直人 出演:成海璃子 AKIRA 波瑠 紗綾 桐谷美玲 マイコ 温水洋一 生瀬勝久 由紀さおり 沢村一樹
2009年 日本
(20090809)