サンディ(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)は小学生の子供2人を持つ専業主婦。
優しい夫と可愛い子供たちに囲まれて、理想的な結婚生活を送っていた。
だがある日、息子のバースデイ・パーティの映像を見直していたところ、
偶然、夫の浮気現場が撮影されていたのを見つけてしまう。
長年の浮気にショックを受けたサンディは即座に離婚し、子供たちを連れてN.Y.へと引越してきた。
友人を心の支えにしながら家&職探しから始める日々に不安を覚えながらも、
サンディはこれまでの生活では感じられなかった充実感を感じていた…
サンディの華麗なる転身と大人の強さがいいなあと思いました。
住む家を探しにコーヒーショップの上にあるアパートを訪ねたサンディは
その店の店員アラム(ジャスティン・バーサ)と出会います。
その時、アラムの友人が言った“彼は子守も出来る”というジョークを信じた彼女は
自分の外出中にアラムに子供たちの子守を頼むことにします。
大学で女性学を学んだことのあるアラムでしたけど子守は未経験です。
でも、サンディの頼みを断れなかった彼は教育書を片手に引き受けました。
そして、互いを深く知り合った二人は恋に落ちていきました。
面白かったのは、40歳のサンディが専業主婦からマスコミ界へと自分の能力を信じて転身していくのに対して
24歳のアラムの方は親と同居しながら自分の道が決められずにバイト生活というところです。
アラムは決して能力が無いわけでも性格の悪い人間でもありません。
でも、自分が何をして良いのか分かっていないのです。
しかも、頼られると嫌とは言えない性格で、人を傷つけるのを恐れるあまり
自分が損をしても傷つけられても納得してしまいうところがあります。
そんな彼にサンディは、夫とは違う優しさと愛情を感じるのですけど、
あることがきっかけで、ふと我に返ります。
アラムが自分の人生を送っていないと悟ったのです。
もしかしたら、専業主婦として夫の籠の中でがんじがらめになっていた
過去の自分を思い出したのかも知れません。
そんな彼女はひとつの決断をしました。
男女が恋を経験して成長する物語はいくつもありましたけど、こういうカップルが出てくるのも
やっぱり時代なのかなあと思いました。
観終わった時、おしゃまで可愛い子供たちの姿と共に、精神的に成長したサンディとアラムの
爽やかな笑顔が嬉しかった1本です。
監督:バート・フレインドリッチ 出演:キャサリン・ゼタ=ジョーンズ ジャスティン・バーサ ケリー・グールド アンドリュー・チェリー リン・ウィットフィールド
2009年 アメリカ 原題:THE REBOUND
(20091120)