小さな新聞社で働く記者ボブ・ウィルトン(ユアン・マクレガー)は絶望のどん底にいた。
妻が彼を捨てて新聞社の集長の元へ去ってしまったのだ。
その直前に同僚が社内で心臓発作により死んだこともあり、
ボブは人生の儚さと悲しみで自暴自棄になってしまう。
妻に振り向いてもらうためにもビッグなことをしたいと一念発起したボブは
戦争中のイラクで取材をするために、単身クウェートへ旅立った。
だが、コネも実力もない彼にはイラクへ入国する手立てもない。
カフェでぼんやりしていると、やはり一人で席に付いているアメリカ人を見かけた。
人恋しさにその男に相席を求めて話しかけようとすると、彼の名札が目に入った。
先日、軍隊の超能力部隊にいたという変な男の話に登場した男と同じ名前だったのだ。
偶然に驚いてその男を知っているかと問うと、突然アメリカ人の男は逃げ出してしまった…
登場する人たちがみんなちょっと不思議な人ばかりでした~
ジョン・ロンスン著のノンフィクション「実録・アメリカ超能力部隊」を原作に作った作品です。
新聞記者のボブがクウェートで偶然に出会った男リン・キャシディ(ジョージ・クルーニー)は
今は無き超能力部隊“新地球軍”に所属していた元軍人でした。
その特殊部隊はベトナムで戦争の狂気を体験したビル・ジャンゴ(ジェフ・ブリッジス)が
数年間の放浪の旅を経て得たニューエイジのパワーの知識を使って作り出した秘密部隊です。
そして、その中でも一番の能力者だったのが男リン・キャシディだったのです。
リンの語る超能力部隊の話に惹かれたボブは、仕事でイラクへ行くリンに付いて行きます。
でも、そのたびに砂漠の真ん中で事故にあったり、誘拐されたりと、災難に巻き込まれ、
リンとボブはボロボロになっていきます(^_^;)
映画を観ていても、最初のうちは何故リンが砂漠へ向かって車を走らせるのかよく分かりません。
何故?と思っているうちに、ようやく後半になって目的が判明します。
そして、憎たらしい宿敵ラリー・フーバー(ケヴィン・スペイシー)が登場しました。
それにしても、変な物語でした~
ソ連に対抗して作られた超能力部隊の訓練の様子はまんがのようで面白かったです。
どこまで実話なのかは分からないですけど、
実話が入っていると思うとちょっと笑ってしまいます。
そして、作品に散りばめられている笑いのポイントが「スター・ウォーズ」です。
ジェフ・ブリッジスの導きによりフォースを体得したジョージ・クルーニーが
ユアン・マクレガーにフォースとは何ぞやと解き、
ダークサイドに落ちてしまった宿敵ケヴィン・スペイシーと戦うという構図は、それだけで面白いです。
でも、「スター・ウォーズ」に興味の無い人にはさっぱり面白くないかも知れません。
会場でも笑っている人は少数派だったかも… でも、楽しんでいる人はとても楽しそうでした(^^ゞ
全体的にはゆるーい雰囲気の展開だったのですけど、意外なラストシーンと
エンドロールに流れるボストンの名曲の爽快さに、ニッコリしながら観終わった1本です(^^ゞ
監督:グラント・ヘスロヴ 出演:ジョージ・クルーニー ユアン・マクレガー ジェフ・ブリッジス ケヴィン・スペイシー
2009年 アメリカ 原題:THE MEN WHO STARE AT GOATS
(20100811)
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