嵐の日に漁に出たマンシク(ソル・ギョング)の船で器材が倒れ、一人の男が下敷きになった。
男は幼馴染で好意を持っていたヨニ(ハ・ジウォン)の父だった。
救助隊のペリコプターが船を発見して救助活動を始めるが、
そこへスマトラ島で発生した地震による津波が迫ってきた。
必死にヨニの父を助けようとするマンシクだったが、時間が無く助けることが出来ない。
漁船はヘリコプターに吊り上げられたマンシクが見守る中、
ヨニの父を乗せたまま波に飲み込まれていった。
それから年月が過ぎ、マンシクは船を下りて失意の日々を送っていた。
ひとり残されたヨニへの想いが強くなるのと同時に、
ヨニの父を亡くしてしまった罪の意識が重くのしかかっていた…
津波は巨大でした~
韓国映画らしいパニック・ムービーです。
前半は登場人物たちの日常を映しつつ、それぞれさざなみを立てながらも平和な時を過ごしています。
そして、後半は怒涛の津波です。
津波が観光客で賑わう波辺やホテルへ一気に押し寄せて全てを壊していく様子はリアルに感じました。
実は一番の関心はどうしたら韓国でこんなに大きな津波が起きるのかなあということでした。
北海道沖あたりで起きていた海底地震の発生地が次第に朝鮮半島へと近付いてきて、
対馬沖で巨大な海底地震が起きるという設定でした。
なるほど…と思いつつも、それなら日本でも凄い津波が来てしまうだろうなあと心配になってしまいました(^^ゞ
それにしても、韓国では津波への関心は低かったのですね。
日本ではすぐに速報が出ますし、過去の体験から小さな津波でも波が進むに連れて
被害をもたらすものに変化する場合があることも分かっています。
途中、日本は騒ぎ過ぎだからとか役人が言うシーンもあったりして、
何も情報を伝えないよりは良いのになあと思いました。
そして、海底地震を調査している学者がどんなに津波の危険性を説いても受け入れられないのには
なんだかちょっとイライラしてしまいました(^_^;)
全体的にもいい人々が死んで、悪運のいい人が生き残るという展開が寂しかったです(T_T)
それでも、残骸に覆われた波辺で人々が頑張って片付け作業をしている姿を観ていると
どんな災害にも立ち直れる人間の強さを感じました。
観終った時、この人たちにも笑顔になれる日が来るのだろうなあと明るい未来を感じた1本です。
監督:ユン・ジェギュン 出演:ソル・ギョング ハ・ジウォン パク・チュンフン オム・ジョンファ イ・ミンギ カン・イェウォン キム・イングォン
2009年 韓国 原題:HAEUNDAE/TIDAL WAVE
(20100917)
→公式サイトはこちらへ http://www.mega-tsunami.jp/追伸
この映画は試写会で観ました。公開は9月25日以降の予定です。