1982年イギリス。厳しい宗教の戒律を守っている家庭に育った11歳のウィル(ビル・ミルナー)は
学校の授業のテレビも禁止されている少年だった。
唯一の楽しみは空想の世界を絵に描くこと。
彼はいつも持ち歩いている大きな本にコミカルな絵を書いては時間を過ごしていた。
ある日、授業でテレビを使うので廊下でひとり自習をしていたところ、授業中の悪戯で廊下に出されたリー・カーター(ウィル・ポールター)と目が合ってしまう。
慌てて目をそらしたウィルにリーはボールを投げつけて来た。
ボールを取ってくれというリーの言葉に素直にウィルが拾いに行って振り返ると、リーはウィルの本を面白そうに読んでいるところだった。
さすがに頭に来たウィルが本を返せとリーに詰め寄ると喧嘩になってしまう。
つい近くにあった水槽を壊してしまった二人は、校長室へ呼び出されてしまった…
初めて出会った友達はウィルの人生をひっくり返すように変えていきました。
一人の少年ウィルの物語です。
彼は宗教を厳格に守る家庭に生まれました。
父を事故で亡くして、母と祖母、幼い妹の4人家族です。
テレビも禁止されているため、家はもちろん学校の授業でも見ることは出来ません。
誘惑が多いと母から言われて友達と遊ぶことも出来ないウィルは、いつも一人で過ごしていました。
そんなウィルの唯一の楽しみは絵を描くことです。
その絵は見た者をファンタジーの世界に誘ってくれるような夢のある絵でした。
その絵を見た悪戯っ子のリーは彼を自分が始めようとしていた映画製作に誘います。
リーの口車にすっかり騙されたウィルは、リーに協力を約束します。
そんな中、ウィルは偶然『ランボー』の映像を観てしまいます。
今まで知らなかった世界への衝撃は、そのまま映画製作への意欲へと変わりました。
もともと純真で真面目なウィルは何をやるにも一生懸命です。
リーの指示に全力で頑張るウィルすっかりリーの相棒になっていきます。
でも、親友同士になった二人の前に、予想外の出来事が待っていました。
それにしても二人の少年がいいですね~! 実に素直で子供らしくて可愛いです。
もしかしたら、リーはウィルにとって禁じられた誘惑に誘った者になってしまうかも知れませんけれど、
子供が成長するためには、やっぱり笑顔が必要だと思うのです。
いつも静かで自分を殺すような生活をすることが正しいと言われて我慢をするのは辛いことです。
そんながんじがらめになっていたウィルをリーの自由さが解き放ってくれたようで、見ていて嬉しかったです(^^)
映画への愛が感じられるラストを観ながら、
この二人ならずっと親友でいられるだろうなあと感じた1本です。
監督:ガース・ジェニングス 出演:ビル・ミルナー ウィル・ポールター ジェシカ・スティーヴンソン ニール・ダッジェオン ジュール・シトリュク エド・ウェストウィック
2007年 イギリス/フランス 原題:SON OF RAMBOW
(20101109)
→
公式サイトはこちらへ