木村祐一監督作品の第二弾です。
ちょうど時間が合ったし、楽しそうだなあと思ってチャレンジしてみました。
普通の人の普通の人生の中で起きる小さな出来事が丁寧に描かれていました。
古川修一(村上純)は恋人の綾城まり(香椎由宇)と順調な交際を続けていた。
ただし、お互いに想いはあるが、二人で同居するアパート探しに熱心なのはまりの方で
修一は何となく身が入らない感じだ。
そんな中、彼の実家で引越しがあった。
以前は靴職人の父(吉川晃司)の仕事場があって、修一や姉・和恵(田畑智子)も暮らしていたが
現在、子供たちは家を出て父も引退し、母・慶子(鈴木杏樹)と二人暮らし。
この家は二人暮らしには広すぎたのだ。
彼が引越しの手伝いをしていると、品々から少しずつ昔の思い出が甦ってきた…
豪快で曲がったことが嫌いな父と、のんびりとしてユーモアのある母のかもし出す雰囲気が楽しかったです。
青年が子供時代を振り返りながら、その時の感情や友情を映し出していくストーリーです。
現代と過去を行き来しながら、修一の成長の様子と家族の姿を描いています。
全体的には特に何がある訳でもありません。ごく普通の人生を描いているだけです。
以前、人は誰でも1作は小説が書ける。自分の人生を書けば良いのだという言葉を聞いたことがあります。
この映画を観ながら、何となくその言葉を思い出しました。
出てくるストーリーが皆たわいも無くて、でも可愛いものばかり。
思わずニッコリしてしまいます。
そのひとつひとつが懐かしさと共に甦ってくる情景は、長い時を経て幸せを作り上げてきた
家族の姿をしみじみと感じさせてくれました。
それにしても、みんな生き生きとしていました~
職人気質でちょっと子供っぽいところもある父を演じた吉川晃司さんと、
いつも笑顔で父を受け止めている母役の鈴木杏樹さんの夫婦が素敵でした。
また、いつも笑顔で恋人に接しているまり役の香椎由宇さんが可愛かったです。
愛情たっぷりのまりから素直な愛が伝わってくるようでした。
全体的に流れるゆるーい雰囲気にのんびりしました。
たまにはこんな物語もいいかもと感じた1本です。
監督:木村祐一 出演:村上純 香椎由宇 吉川晃司 鈴木杏樹 田畑智子 高岡蒼甫 YOU
2010年 日本
(20110129)
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