パリ郊外にある幼稚園を舞台に、哲学のクラスを受ける幼稚園児たちの姿を追ったドキュメンタリーです。
見逃していたのですけど、機会があったのでチャレンジしてみました。
幼稚園児たちのハッとさせるような言葉に動揺(?)しながらも、楽しい時間を過ごしました。
子供たちは本当に大人の鑑だなあと思いながら観ていました^_^;
子供たちに様々な問いかけをしながら考える力をつけ、認知力や学習力を伸ばしていこうという目的で設けられた、
特別な哲学の授業の様子を映し出したドキュメンタリーです。
ただし、相手は幼稚園児。
そのような幼い子供たちに哲学?と思ったのですけど、要は先生が出したテーマについて
みんなで考え、意見を出し合う場です。
そして、子供たちは先生の問いに懸命に答えようと考えながら話していました。
この映画の出だしは画面が暗くて断片的な画像や言葉が映し出され、重い社会派という雰囲気です。
一瞬、映画を間違ってしまった?とか思ってしまうほど。
もともと、この哲学のクラスはZEPという移民たちの多い地区で行われている教育プログラムらしいです。
フランスというと肌の色の白いフランス人を思い浮かべるのですけど、現実は多民族が集まっているのですね。
映画の中の哲学のクラスも多種の民族出身の子供たちが集まっています。
そんな小さな哲学者たちからは只者ではない答えがポンと出てくるところが面白かったです。
それにしても、この哲学のクラスは面白かったです。
先生の出したテーマはクラスだけでは終わらずに、家庭にも引き継がれていくこともあるようです。
子供たちにとってテーマは大人たちみんなと話し合いたくなるものなのかも知れませんね。
子供にとって学校だけでなく家庭も教育の場であるということが分かった気がしました。
成績の判定のためとかではなく、純粋に考えることや話し合うことの大切さを改めて認識しました。
こういうクラスに出会えた子供たちは幸せだなと感じた1本です。
監督:ジャン=ピエール・ポッツィ ピエール・バルジエ 出演:パスカリーヌ・ドリアリ先生と幼稚園児たち
2010年 フランス 原題:CE N'EST QU'UN DEBUT/JUST A BEGINNING
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公式サイトはこちらへ http://tetsugaku-movie.com/index.html