途中でようやく“カッターズ”の意味が分かりました(^^ゞ
デイヴ(デニス・クリストファー)、マイク(デニス・クエイド)、シリル(ダニエル・スターン)、
ムーチャー(ジャッキー・アール・ヘイリー)の4人は幼馴染で仲の良い友達です。
高校を卒業しても様々な事情から大学へは進学できずに、不景気でろくな仕事にもつけない彼らは、
時間が合うといつも4人で無為に日々を過ごしていました。
彼らの町には大きな大学があり、その学生たちは青春を謳歌しながら輝いて見えました。
同じ年齢でもこんなにも立場が違うことに、4人の中でもリーダー格のマイクは強い反発を覚えます。
反対に何故かイタリアが大好きでオープン参加の自転車競技では連戦連勝のデイヴは
大学の可愛い女の子に一目惚れしてしまいます。
彼はイタリア人留学生と偽って近付いた彼女とうまく付き合い始めました。
でも、その幸せは長くは続きませんでした。
それにしても、久々に悪人の登場しない物語を観ました(^^ゞ
4人組と大学生が諍いを起こしても、せいぜい殴り合いで終わります。
現代だったらすぐに武器が出て裁判になって、心身ともに傷付くだろうにと思うと、
アメリカもこんな時代があったのだなと感じました。
また、大学の偉い人が、学生は他所から来て数年でいなくなるのに対して、
地元の人はずっとここに住んでいるのだから、君たちが地元の人に遠慮しなさいみたいなことを
言っているのも、ちょっといいなと感じました。
あと、“カッターズ”という言葉が字幕では原地人(?)みたいになっているのは何故と思っていたら、
この町は元々石切り場として産業が成り立っていたことに途中で気付きました(^^ゞ
大学を建造するのにも使われた石なのです。
以前は石切をしていたデイヴの父が、自分の切り出した石を使った建物を見てみたいけど
大学には気後れして行き辛いという台詞は切なかったです。
そして、クライマックスの自転車レースを町の人々が4人組の活躍を熱心に応援するのも分かるなあと
思いながら観ていました。
観終った時、やっぱり映画は時代を映す鏡みたいだとちょっと感じた1本です。
監督:ピーター・イエーツ 出演:デニス・クリストファー デニス・クエイド ジャッキー・アール・ヘイリー ダニエル・スターン ポール・ドゥーリイ バーバラ・バリー ロビン・ダグラス ハート・ボックナー
1979年 アメリカ 原題:BREAKING AWAY
(20120731)