劇作家・前田司郎の戯曲をもとに映画化した、ちょっと不思議なドラマです。
出演者が豪華なのと、この監督さんがどんな作品を創り上げたのか気になっていました。
一体何が起こったのだろうという疑問が最後まで頭の中をグルグル回っていくような展開になっていました。
ラストの染谷将太さんの存在感が圧倒的でした~
大学病院が併設されている大学のキャンパスを中心に、いつもの日常が壊れていく姿を描いた作品です。
とは言いつつも、物語としてどんなふうに書いて良いか分からなくなるような展開でした。
よくあるキャンパスの風景。例えば、サークル活動をしているとか、仲間たちと語り合っているとか、
そんな日常が、次々と死によって終わっていくのです。
原因はよく分かりません。
何となく、その現象が世界中で起きていて、もう手の施しようも無い状況にあるということだけです。
最初は何が起きたのか分からないまま、次々に人が倒れて、あっという間に死んでいきます。
そのうち、何かが起きていると登場人物たちも分かってくるのですけど、
それぞれが怖がったり、必死に対処をしようと頑張ったり、愛するものを失って死を望んだりと
様々な行動を取っていきました。
それにしても、不思議な物語でした~
一体どうなるのだろうと最後まで見入ってしまったのですけど、
観終った時は、うわ~何て書けばよいか分からないかもと思っていました^_^;
とりあえず、人は独りでいることがこんなにも怖く感じる生き物なのだなと感じました。
また、最後の行動がその人の生き様の集約を見せているのなら、
それは何と残酷なことだろうと思いながらスクリーンを見つめていました。
そして、この心の中に生まれたもやもやしたものはすぐに消化できないだろうなと感じました。
何も予備知識無しに観たのですけど、観終わった後に原作が戯曲だと知って納得しました。
そう、舞台劇を観たような作品だったなと改めて思った1本です。
監督:石井岳龍 出演:染谷将太 高梨臨 白石廿日 飯田あさと 高橋真唯 田島ゆみか 池永亜美 札内幸太 長谷部恵介 師岡広明 羽染達也 青木英李 田中こなつ 渋川清彦 津田翔志朗 芹澤興人 杉浦千鶴子 村上淳
2011年 日本
→
公式サイトはこちらへ http://ikiteru.jp/