吉田修一著の同名小説を沖田修一監督が高良健吾主演で映画化した青春ストーリーです。
原作は未読ですけど評判は聞いていたので、この原作で監督&キャストが揃ったら
どんな作品になるのだろうと楽しみにしていました。
世之介の純粋な明るさが出会った人々の心に染み入っていく展開に、
思わず泣き笑いさせられてしまうような物語でした。
私も世之介と友達になってみたいなあと思いながら観ていました。
大学入学のために、長崎の港町から横道世之介(高良健吾)が上京するところから始まる物語です。
初めての東京でワクワクしながら始まった世之介の大学生活は、
同じ1年生たちと友達になるところから始まります。
彼は気に入った人がいると、ちょっと強引な位にどんどんと友達になっていきます。
また、逆に一方的に好かれたとしても、友達になるとやっぱり気の置けない人になっていきます。
そして、彼が友達になった人は皆、空気が読めないけどお人好しで憎めない世之介のことを
とても好きになっていきます。
全体的には、そんな友達たちと世之介とのとりとめのない青春の物語です。
彼らは、時には困難に出会うことや、悩みに陥ることもあります。
でも、そんな時に側で心配しながら支えてくれるのが世之介です。
彼は純粋に心配し、自分に出来ることは何でもすると言って、それを本当に実行してくれるのです。
いつしか世之介に関わった誰もが、彼の存在を大切なものと感じるようになっていました。
それにしても、書くのが難しい作品です~
すごくほっとして楽しめる作品なのですけど、それだけでは言い表せないような素敵さを持っているのです。
それは、世之介のキャラクターがもたらす純粋な優しさと明るさなのでしょうね。
彼の想い出に触れると、誰もが笑顔になります。
そんな温かさを惜しみなく注いでくれる世之介に出会えたことは、
彼の友達たちにも本当に貴重だったのだろうなと感じました。
そして、そんな温かさはこれからもずっと誰かの心の片隅に残っているような気がしました。
観終わった時、世之介の友達たちと同じように笑顔になりました。
とても愛おしくなる作品だなとしみじみ思った1本です。
監督:沖田修一 出演:高良健吾 吉高由里子 池松壮亮 伊藤歩 綾野剛 朝倉あき 黒川芽以 柄本佑 佐津川愛美 堀内敬子 井浦新 國村隼 きたろう 余貴美子
2012年 日本
(20130204)
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公式サイトはこちらへ http://yonosuke-movie.com/追伸
この映画は試写会で観ました。公開は2月23日以降の予定です。