そのレシピカード、欲しいなあと思ってしまいました(^^ゞ
自分の母が突然に亡くなって2週間ほどのこと。夫の浮気相手から電話が来たところから始まる物語です。
主婦の高岩百合子(永作博美)は呆然としていました。
夫(原田泰造)の浮気相手から、子供が出来たから離婚してと言われたのです。
寝たきりの義母の看病に疲れ、百合子自身は子供が出来なくて辛い日々を過ごしていたところに
追い討ちをかけるような電話でした。
間も無く、百合子は実家へ帰る決心をしました。
母が急死して実家には家事の出来ない父が独りで暮らしています。
頑固で声の大きい父は苦手ですけど、自分の帰る場所はきっとあるはずです。
夫は生まれてくる子供に譲ろう、自分は父の面倒をみようと考え、離婚届を書いて家を出ました。
その頃、実家には不思議なノリの女の子(二階堂ふみ)が現れていました。
井本だからイモと呼んで!と元気良く自己紹介した女の子は、
亡くなった母がボランティア先の施設で知り合った子でした。
本人曰く、自分が亡くなってから四十九日までの間の家族の世話を頼まれたのです。
母の部屋へ入った彼女は、あった!とはしゃぐ声を上げます。
その手には絵と文字で家事や料理を教えてくれるレシピカードを持っていました。
それにしても、一人ひとりの想いが伝わってくる作品でした。
妻の不在に落ち込む父。父に笑顔を与えようと元気に世話をするイモ。
やはり生前の母から生きる力を貰ったという、笑顔が明るい日系三世のブラジル人ハル(岡田将生)。
そして、家庭も子供もいない人生になるのかと暗くなる心と向き合っていく百合子。
誰もが不安を乗り越えて前へ進もうとしていきます。
特に女性としての不安を抱えてしまった百合子の気持ちはわかるなあと
しみじみ感じながらスクリーンを見つめていました。
まだまだ問題はあっても未来を感じさせてくれるようなラストにほっとしました。
観終った時、ちゃんと人生を考えなくては!と思ってしまった1本です。
監督:タナダユキ 出演:永作博美 石橋蓮司 岡田将生 二階堂ふみ 原田泰造 淡路恵子
2013年 日本
(20131031)
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公式サイトはこちらへ http://49.gaga.ne.jp/追伸
この映画は試写会で観ました。公開は11月9日以降の予定です。
追伸2
試写会場が六本木でした。
10月31日の夜の六本木は、日本でも地球でも無いような場所になっていました~