ジョニー・デップが演じるのは、やっぱり普通の人ではありませんでした(^_^.)
荒廃した街の風景から始まる物語です。
マックス・ウォーターズ(ポール・ベタニー)は想い出を辿りながら、ある家の小さな庭へとやって来ました。
この状況を作り出した友人夫婦の姿を思い出していたのです。
それは5年前の出来事から始まりました。
人工知能開発の第一人者ウィル・キャスター(ジョニー・デップ)は、愛する妻エヴリン(レベッカ・ホール)と
二人三脚で人工知能PINNを極秘に創り上げていました。
ある日、人工知能に関する公演を終えた彼はロビーでテロリストに撃たれてしまいます。
その人工知能に異様な恐怖心を持つテロリストたちは、同時に他の施設で人工知能開発に
従事していた科学者たちを殺し、施設を破壊していました。
幸い軽症だったウィルが退院して自分の施設をマックスやジョセフ・タガー博士(モーガン・フリーマン)、
ブキャナン捜査官(キリアン・マーフィ)に案内していた時、ウィルの身体に異変が起きます。
実は銃弾に放射能の毒が仕込まれていたのです。
体内に強い放射能を取り込んでしまったウィルは治る見込みの無い病に冒されてしまいます。
そして、余命1ヶ月と宣告されてしまいました(T_T)
それにしても、本当にありそうな出来事から始まる未来には、色々と考えさせられました。
ネットに繫がれて巨大なパワーを得た人工知能のウィルは、自分で進化する力を持ちます。
まずは自分の居場所を確立するために資金を作り、広大な平野の中の荒廃した町を丸ごと買ってしまいます。
電気等のインフラも整備し、地下の実験室で未知の研究を進めていきます。
それはやがて、全ての生物を再構築できるまでになり、神の奇跡のように人を惹きつけ始めます。
でも、そこまで進んだ科学には、やはり誰もが恐怖を感じてしまいました(T_T)
恐怖を感じたものに攻撃を仕掛けてくるのは人間の業なのかも知れませんね。
その結果が最初の荒廃した街というのは皮肉なものです。
でも、何となく恐怖を感じてしまうのも分かる気がします。
特に科学者たちは“プログラムに感情は無い”という常識から逃れられず、
人工知能のウィルにも感情や愛情を持っていないと思っています。
彼を信じられるかどうかが、未来の分かれ目だったのかと思うと、う~んと思ってしまいました。
SF的には、ウィルとリンクしている人間にウィルスを注射してプログラムを壊そうとするところが
何だが面白いなあと思ってしまいました。
あと、何と言ってもナノロボットの存在が凄かったです。
観終わった後、しばらく考えて、心に残ったのは温かい気持ちかもと思いました。
きっと、最後までウィルの存在は愛だったのだろうなと感じた1本です。
監督:ウォーリー・フィスター 出演:ジョニー・デップ レベッカ・ホール モーガン・フリーマン ポール・ベタニー キリアン・マーフィ ケイト・マーラ
2014年 アメリカ 原題:TRANSCENDENCE
(20140701)
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公式サイトはこちらへ http://transcendence.jp/