“大黒柱”はやっぱりみんなの支えになるのねと思いながら観ていました(^^ゞ
ある男がバスルームに閉じ込められていた男の子を見つけるところから始まる物語です。
刑期中の森山和彦(竹野内豊)は妻から郵送されてきた離婚届を前に動けずにいました。
妻が妊娠したために稼ぎたくても就職口が見つからず、やむなく泥棒に入って逮捕されたのです。
でも、妻は事故で流産してしまい、夫を待つことに耐えられなくなってしまったのです。
同室で親しくなったゲンジ(國村隼)は、彼女の辛さも考えてあげろと諭しながら和彦を慰めました。
出所後、待ち人も帰る家も無くなった和彦はケンジの家に居候させてもらいながら職を探します。
でも、届くのは不採用通知だけ。
仕方なく、和彦は再び泥棒家業を始めてしまいます。
そんなある日のこと。留守だと思って和彦が侵入した家のバスルームで、首輪に繫がれていたのが
小学生の隆史(池田優斗)です。
一度は見過ごして帰ろうとした和彦でしたけど、どうしても助けたくなって連れ帰ってきてしまいました。
それにしても、全員が他人なのに強い愛を感じる家族ですね。
夫のDVに耐えかねて死を選ぼうとしていた皐月(松雪泰子)。
家族への絶望から両親の死を願った淳(坂口健太郎)。
義父の虐待に耐えかねて電車に飛び込もうとしていた明日香(黒島結菜)。
そして、和彦に助けられた隆史を合わせた5人は、お互いに心を通わせた結果として
ひとつの家に家族として暮らすことになります。
5人が明るい笑顔で夕飯の食卓を囲んでいる姿は本当にキラキラしていました。
でも、父親が泥棒、母親が結婚詐欺師、長男がパスポートの偽造、長女が中学生、次男が小学生という家族は
どんなに仲が良くても歪んでいます。
やがて、家族の幸せのためにと無理をした彼らに危機が訪れてしまいました(T_T)
大黒柱だった和彦の選択、彼を慕った4人の選択は、どちらも温かい愛情を感じました。
観終った時、この展開はちょっと優し過ぎるかなとも思ったのですけど、
そんな夢を観たくなるのもこの現代なのだろうなあと感じた1本です。
監督:蝶野博 出演:竹野内豊 松雪泰子 坂口健太郎 黒島結菜 池田優斗 村本大輔 千原せいじ 板尾創路 國村隼
2015年 日本
(20150826)
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