2014年の韓国映画「
怪しい彼女」を多部未華子主演でリメイクしたコメディです。
オリジナルも観ていたので、あの作品をどんなふうに邦画にするのだろうと気になっていました。
俳優陣のさすがの演技と戦後の動乱期を時代背景にしたエピソードや懐かしい歌謡曲の数々に
これは泣かせるなあと思いながらスクリーンを見つめていました。
多部ちゃん最高！と思ってしまいました～♪
瀬山カツ（倍賞美津子）の日常から始まる物語です。
73歳の瀬山カツは女手一つで娘・幸恵（小林聡美）を立派に育て上げたことが一番の自慢。
今日も近所の銭湯でパートをしながら、近所の知り合いたちに娘自慢を繰り返していました。
でも、幸恵は母が娘を育てるために好きなことも諦めてどれほどの苦労をしたかを
毎日のように聞かされていてうんざりしていました。
ある日、とうとう幸恵は母に今からでも好きなことをすればいいと言い返してしまいます。
自分のせいで諦めたと言われることの辛さを娘から訴えられたカツは思わず家を飛び出してしまいました。
いつも憎まれ口をたたいて親しい友達がいないカツが暗い商店街で途方に暮れていると、
ひときわ明るく輝く写真館が目に留まりました。
店頭には憧れの女優、オードリー・ヘプバーンの美しい写真が飾られています。
彼女はその写真を見ると写真を撮ってもらおうと思いつき、店内へ入りました。
カツは店主（温水洋一）にヘプバーンのように撮ってと明るく頼むと、
昔から使っているルージュを使って仕度を始めました。
写真館へ行くような贅沢はほとんどしてこなかったとうきうきしながら話している彼女に店主は笑顔で応えます。
そして、写真を撮り終えた彼女が店を出た時、彼女（多部未華子）は20歳に若返っていました。
それにしても、ストーリーの展開はオリジナルとほとんど同じなのに、何で今作の方が心に響くのだろうなあ。
言葉と音楽のせいかも知れませんね。
日本語だと台詞の微妙なニュアンスがよく解ります。
見かけは20歳でも年相応の時と73歳の時とではやっぱり違いますし(^^ゞ
“何度生まれ変わっても、この人生を生きる”という台詞は、これまで何度も過去の作品で聴きましたけど
今作はこの台詞がストンと心に落ちて来ました。
観終った時、観た人をきっと幸せな気持ちでいっぱいにしてくれる映画だねと感じた1本です。
監督：水田伸生 出演：多部未華子 倍賞美津子 小林聡美 要潤 北村匠海 志賀廣太郎 金井克子 温水洋一
2016年 日本
（20160414）
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