日本の片隅にある、太平洋に面した街・咲良田。そこに住む人々の半数は特殊な能力を持っています。
ただし、街の外へ出ると能力自体の記憶を失ってしまいます。
その特殊な能力は街の中でのみ有効なのです。
そして、住民の能力は管理局で厳重に管理されていました。
高校生の浅井ケイ(野村周平)は小学生の時に一人で咲良田にやってきて、そのまま住み付きました。
彼の能力は忘れないこと。自分の記憶したこと全てを全て覚えていることです。
彼の能力自体は目立つものではありませんけど、春埼美空(黒島結菜)とペアになると強力になりました。
春埼美空の能力はセーブした時点に時間を戻す<リセット>能力です。
リセットできる時間は最大3日間。また、一度リセットすると、1日過ぎないとセーブできません。
そして、リセットをすると彼女自身も記憶をリセットされてしまいます。
彼女の能力を本当に使うことができるのは、リセットされた時間のことも忘れない浅井ケイだけでした。
記憶を持ち続ける浅井ケイには、今でも心を悩ませる後悔がありました。
自分の感情でリセットを使用した時に、同級生の相麻菫(平祐奈)が事故死してしまったのです。
咲良田の能力で彼女を生き返らせようと管理局へ挑んだこともありましたけど
死人を生き返らせることは出来ないと管理局に言われ、その後は自分で方法を模索し続けていました。
高校へ入学した浅井ケイは春埼美空と共に奉仕クラブへ入りました。
この奉仕クラブは管理局の管理のもとに能力者が活動するためのクラブです。
管理局の局員でもある教師がクラブの顧問になり、生徒へ依頼を指示します。
今回、二人に来た依頼は、赤い目の女子に盗まれた能力を取り戻したいというものでした。
それにしても、よくぞこの難しいストーリーを面白い作品に出来たなという感じです。
多少の変更はあっても、原作好きとしては大満足でした(^^)
クールで静かな佇まいの浅井ケイ役の野村周平さんも、
ケイへ最大の信頼をよせる春埼美空役の黒島結菜さんもぴったりで可愛かったです。
平祐奈さんの演じた相麻菫は持っていたイメージとは違っていましたけど、
あの最強の笑顔のパワーになるほどと思いました。
前篇はケイの仲間たち中心の物語でしたけど、後篇は街全体を揺るがす展開になりそうです。
観終った時、早く続きが観たい~!と感じた1本です(^^ゞ
監督:深川栄洋 出演:野村周平 黒島結菜 平祐奈 健太郎 玉城ティナ 恒松祐里 奥仲麻琴 吉沢悠 丸山智己 大石吾朗 加賀まりこ
2017年 日本
(20170325)
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公式サイトはこちらへ http://sagrada-movie.jp/追伸
今回は初日舞台挨拶付きで観ました。(錦糸町まで行きました(^^ゞ)
上映後に色々面白い話が聞けて楽しかったです。
一番面白かったのは、監督さんのお気に入りのシーンを聞いた後の野村周平さんの反応です。
加賀まりこさんと黒島結菜さんの緊迫したシーンを撮った時、大女優の加賀さんが若い黒島さんのことを
いい女優ねと評価していたと監督さんが話したら、俺は?俺は?と野村さんが絡んで来ました。
監督さんはちょっと言いにくそうに、加賀さんに心配されました。あなた大変ね。大丈夫?…とお話されました。
それまで、舞台挨拶上でもヒロイン二人に、自由な人と言われていたので、うわーっと笑ってしまいました(^^)