1929年。10歳のキャサリン・G・ジョンソンは数学に天才的な才能を発揮し始め、
学校関係者も彼女の才能を伸ばさなくてはと感じていました。
両親は裕福ではありませんでしたけど、遠い町にある黒人が入学できる大学への進学を勧めます。
小学生ながらもスキップ入学出来るキャサリンの才能なら奨学金も出ます。
黒人の教育者たちは寄付を集めてジョンソン一家の引越費用を用意し、キャサリンの力を伸ばそうとしました。
1961年。アメリカ国内ではソ連が宇宙ロケット開発でアメリカに先んじていることで、
核の脅威が近付いているのではないかと不安が広がっていました。
そんなある朝のこと。田舎の道路で、キャサリン(タラジ・P・ヘンソン)たちの乗った車が立ち往生をしていました。
ドロシー(オクタビア・スペンサー)、メアリー(ジャネール・モネイ)と共にNASAへ出勤する途中で
車がエンストを起こしてしまったのです。
機械に強いドロシーが原因を調べていたところ、パトカーが近付いて来ました。
公共の場所で隔離政策が未だに行なわれていて差別意識の高いバージニア州では、
警察官に不審に思われると逮捕されてしまいます。
でも、NASAに勤めていて遅刻しそうなところだと言うと、白人の警察官は彼女たちのために
パトカーでNASAまで先導してくれました。
到着してほっとした彼女たちが向かったのは、本部から随分と離れた黒人専用の塔でした…
それにしても、時代はどんどん動いていくのですね~
トイレやバスの座席が区別されていた世界が50数年ほど前にあったとは改めてびっくりでした。
強い意識を持って差別している人ばかりでは無いけれど、歴然と差別が行動に現れている…
そんな状況に傷付くキャサリンたちの心情を思うと切なかったです。
また、現代の科学の進歩がどれほどかと感じられるところは面白かったです。
この頃にIBMが登場して高度なプログラミング言語が使用され始めたことや
初期の宇宙ロケットの開発の様子など、観ていてワクワクしました。
つい、この時代の人が今の状況を知ったら、どれほど驚くだろうなと頭に浮かべてしまいました(^^ゞ
そして、何と言っても彼女たち3人がそれぞれの努力と才能とチャレンジ精神で
差別の中でも自分の能力を認めさせていく姿に勇気を貰いました。
こういう先駆者がいたことで、後進の道が開けていったのですよね。
観終った時、モデルとなった人たちの写真を見ながら、彼女たちの人生を垣間見れて良かったと感じた1本です。
監督:セオドア・メルフィ 出演:タラジ・P・ヘンソン オクタビア・スペンサー ジャネール・モネイ ケビン・コスナー キルステン・ダンスト マハーシャラ・アリ ジム・パーソンズ キンバリー・クイン グレン・パウエル オールディス・ホッジ
2016年 アメリカ 原題:HIDDEN FIGURES
(20171019)
→
公式サイトはこちらへ http://www.foxmovies-jp.com/dreammovie/