ローガン・ラッキー

スティーヴン・ソダーバーグ監督が久々に劇場映画を手がけたクライムエンタテインメントです。
どうしようかなと思っていたのですけど、やっぱり楽しそうなのでチャレンジしてみました。
役者の揃った面白さと巧みなストーリーでハッピーな余韻に包まれるような作品でした。

炭鉱で働くジミー・ローガン（チャニング・テイタム）は、学生時代はアメフトで地元のスター選手でしたけど、足の負傷で夢を諦めました。
今でも少し足を引き摺りながら働いています。
その姿を本社の人間に見られた彼は、仕事には支障が無いのに保険料が上がるという理由で解雇されてしまいました。

地元では有名なローガン兄弟には“不運な”という形容詞が付きます。
ジミーにはバーテンダーの弟クライド（アダム・ドライヴァー）がいます。
彼は戦争で左腕を無くしていましたが、仕事は上手くこなしています。
でも、酒場の客商売のため、外から来た客には片腕をからかわれることもしばしばあります。

そんな時に、機嫌の悪いジミーが居合わせると大変なことになります。
弟がからかわれているのを見逃す兄ではないからです。
ジミーが怒りを爆発させると、派手な殴り合いになっていきます。
そんな時、クライドは静かに外へ出ると、けんか相手の車に火を投げ込んで爆発させたりしていました^_^;

実はローガン兄弟には長年温めていた起死回生の計画がありました。金庫破りで大金を得ることです。
でも、二人だけでは出来ないことも解っていました。
そして、二人は爆破のプロのジョー・バング（ダニエル・クレイグ）に協力を得るために
彼が収監されている刑務所へ訪ねに行きました。

それにしても、主人公をはじめとして、みんな何だか頼りないキャラクターたちですね～
その頼りなさというか運の無さには、気の毒を通り越して思わず笑ってしまいそうになります。
保険のためにクビになるというのも、現代のアメリカではよくある話なのかも知れませんね。
そんな彼らが頑張るならと、本当は犯罪なのに、ついつい応援したくなってしまいました。

そして、ドジな仲間たちが実行しているのに、意外に計画が上手く行く展開が楽しいです。
その裏にある用意周到さにも、さすがは長年練り続けた計画だなと思いました。
とにかくFBIと保険会社以外は丸く収まってしまうので、ちょっと許せる気持ちになってしまいました(^^ゞ

誰もが幸せな気分になっていくラストが嬉しかったです。
観終った時、やっぱり笑顔になれる映画って楽しいなあとしみじみと感じた1本です。



監督：スティーヴン・ソダーバーグ　出演：チャニング・テイタム　アダム・ドライヴァー　ライリー・キーオ　ダニエル・クレイグ　ケイティ・ホームズ　ブライアン・グリーソン　ジャック・クエイド　ヒラリー・スワンク
2017年　アメリカ　原題：LOGAN LUCKY
（20171213）

→公式サイトはこちらへ　http://www.logan-lucky.jp/