私の休日の楽しみのひとつ、家で読んだ単行本の中で面白かった本の感想です。
第二弾の本は有川ひろさんの『イマジン?』です。
『イマジン?』 有川ひろ/著 幻冬舎有川ひろさんは私の好きな作家さんのひとりです。
映像になった本も多く、中でも映画やコミックになった『図書館戦争』シリーズや
テレビドラマになった『空飛ぶ広報室』はお気に入りの本です(^^ゞ
(映画やドラマも好きです!)
『イマジン?』はたまたま書店の店頭で見かけて手にしました。
(本の重量が)重い!と思いつつも、映像制作の世界って面白そうだな~とチャレンジしてみました。
物語の舞台は映像制作の現場で、
先輩に誘われてアルバイトとして参加したフリーターの良井良助くんが主人公です。
幼い頃にゴジラを観て映像制作の世界に憧れた良井くんは映像関係の専門学校を卒業しました。
小柄で愛嬌のある彼は、とある理由で今は歌舞伎町でチラシ配り(客引き)のバイトをしています。
そんな彼に声をかけたのが、チンピラも逃げ出す強面だけど実は気のいい先輩の佐々賢治さんです。
フリーターだった佐々さんがようやく社員として雇われたのが映像会社で、
映像関係の専門学校卒と聞いていた良井くんをアルバイトに誘ったのです。
憧れだった映像現場で張り切る良井くんの気持ちになってワクワクしながら読みました。
物語の最初は大好きだったドラマ「空飛ぶ広報室」を彷彿させるような「天駆ける広報室」という
ドラマの現場から始まります。
スタッフも俳優さんも取り巻く環境も良くて、リアルな現場を体現するような描写が楽しかったです。
その後、映像の製作現場に憧れる良井くんがなぜ全くお門違いの職種で働いていたのかや、
製作現場の人間関係の難しさも描かれていきます。
正直、理不尽な状況に置かれているスタッフたちの姿には胸が痛みました。
どこでも人間関係は大切なのですよね… しかも嫌な上司というのはどこにでもいるもので…
でも、そんな理不尽さや難しい状況を乗り越えるのがいい映像を創りたいと願うスタッフたちの
熱い想いだったのだなと改めて感じました。
読み終わって、ますます新しい映画に出会えるのが楽しみなったなと思った1冊です(^^)
(20200215)
イマジン?
- 作者: 有川 ひろ
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2020/01/22
- メディア: 単行本