愛する人を失った女性が、その哀しみから
やがて立ち直っていくまでの姿を描いたラブストーリーです。

結婚まで間もないある日、シウワイ(セシリア・チャン)は
突然、交通事故で婚約者マンを亡くしてしまった。
家族の反対を押し切って、マンの連れ子を引き取る決心をした彼女は
生活の糧として、彼の仕事(ミニバスの運転手)を引き継ぐことにする。
哀しみを振り切るかのようにがむしゃらに働くが、失敗ばかりの毎日に
気丈に生きようと頑張っている彼女も挫けそうになっていた。
そんなシウワイを見かねて、マンの同僚のファイが何かと面倒をみるようになる。
しかし実は彼の心も、ある過去にとらわれていた…

セシリア・チャンがとても綺麗でした。
『PROMISE』のように飾り立てた姿はもちろん美しかったのですが
この映画のようなシャツ&ジーンズ姿でも、道行く人が振り返るほどの美しさがあります。
そんな彼女が慣れないバスの運転を必死にしているだけで、切なさが伝わってきました。
身体の細い彼女が肩を震わせているところは、本当に哀しくなりました。

生活がギリギリになっても人に頼らずに頑張ろうとするシウワイの姿は
ただの意地を張っているだけのようにも見えてしまいそうです。
でも、そんな彼女にそっと手を差し伸べるファイは
その意地こそが彼女の心の支えになっていると分かっていたのだなあと思いました。
彼女に腹を立てながらも手を差し伸べて、彼女を大切にしようとするファイの優しさに
観ている方も少し癒された気になりました。

ラストに見せるセシリア・チャンの笑顔がとってもうれしく感じる1本です。


(060310)