観終わった時、哀しいのに何故だかとっても幸せな気持ちになりました。

カメラマンの誠人(玉木宏)の元に1通のエアメールが届いた。
それは2年前に姿を消した静流(宮崎あおい)からだった。
彼女は今、ニューヨークでカメラマンをしており
ニューヨークで個展を開くので来て欲しいというものだった。
誠人の脳裏には、大学の入学式で出会ってから彼女がいなくなるまでの4年間の思い出が
鮮やかによみがえってきた…

以前に公開された広末涼子&松田龍平主演の『恋愛寫眞 Collage of Our Life』を
市川拓司氏が新しくアレンジした作品です。
『恋愛寫眞』は未見なので比較は出来ませんが
主演の二人が持っているキャラクターが違うので
おそらくかなり違った雰囲気の作品なのかなと思いました。
この映画は二人の出会いからほのぼのとしたかわいい雰囲気で始まって
そして、森の美しくて優しい緑の印象のままに心に残っていきます。

ちょっと天然ボケな誠人と、見かけは幼いけれど繊細で芯が強くて真っ直ぐな静流との
恋を巡る会話が楽しかったです。
静流のストレートな言葉は、あまりにもストレート過ぎて誠人まで届きません。
彼は同い年なのに、友達というよりもまるで妹分のような存在としてしか
静流のことを見ることが出来ないのです。
でも、彼女はそんな恋心を大切にし、育てていきます。

やがて少しだけ成長した誠人は
静流と一緒にいた時間がどんなに大切だったかを悟ります。
きっと静流も彼にそんな時期がくるとは分かっていたかの知れません。
時間を越えて心を通じ合わせたその瞬間こそ
二人の時間は永遠のものになった…と感じられました。
そんな二人がちょっとだけ羨ましかったです。

やっぱり男の子より女の子の方がちょっとだけ大人なのね…と思った1本です(^_^)


(061118)