最後には“やられた”と思ってしまいました(^^ゞ

酒井家はお父さんとお母さん、中学生の息子・次雄、4歳の妹の4人家族。
お母さんは前の夫を亡くした後、今のお父さんと運命的な出会いをして
次雄を連れて結婚した。
妹は今のお父さんとの間に出来た子だ。
ちょっと複雑な家族だけど、割と仲良くやっている。
そんなある日、お父さんが突然、荷物をまとめて家を出て行った。
他に好きな人が出来たと言うのだ。母曰く、その相手はなんと男らしい。
しかし、お父さんは家族に大きな秘密を隠していた…

ほとんどが次雄君と酒井家の日常を描きながら物語が進んでいきます。
“それってあるある”とうなずきたくなるような小さな出来事が
たくさんちりばめられていて楽しかったです。
お弁当の包み方、金魚鉢の水、口うるさいお母さんの小言。
きっと誰もが思わず親近感を持ってしまいそうなシーンばかりでした。

そんな一家を演じている4人はみんな良かったです~
ユースケ・サンタマリアさんの冴えないお父さんもかなり似合っていましたけど
友近さんの口うるさいお母さんは、もう手を叩きたくなるほどの似合いっぷりでした(笑)
そして何と言っても次雄君を演じた森田直幸くんが良かったです。
血の繋がっていない父親との微妙な距離感とか
女の子に好かれて対処に困っている様子がリアルに伝わってきました。

一見まとまっているようで実はちょっとギクシャクし始めていた酒井家。
そんな家族を愛しむ心から生まれてしまったお父さんの隠し事。
そして改めて考えさせられた家族のあり方。
酒井家の出した結論に、見ているほうも幸せな気分になった1本です。


(061211)