初めから終わりまでパワーに圧倒されっぱなしでした!

川に囲まれた宝町は、昔ながらの人情が息づく町。
親を知らない少年たちクロとシロはそんな宝町を守りながら毎日を過ごしていた。
ある日、二人が街を眺めていると
久しく姿を見せていなかった“ネズミ”というあだ名のやくざを見つける。
彼を静かに見つめるクロをよそに、シロは直感的な不安感を訴え始めた。
その場は「安心、安心」となだめるクロだったが、やがて彼にも嫌な噂が耳に届くようになる。
そして、とうとう町を壊そうとする強敵が現れ、邪魔者の二人に襲い掛かり始めた…

先日観た『パプリカ』が大人の妄想の世界なら、この映画は子供の心象の世界でしょうか。
とにかく感覚的な映像がすごかったです。
特に純粋な故に見せる心の闇の世界はとっても強烈でした!

シロを守ることで心の闇から逃れていたクロと
そんなクロの弱さを直感的に悟ってクロを支えようとするシロ。
この二人が織りなす心のつながりはとても強くて、そして純粋です。
二人が離れ離れになってしまった間のシーンは本当に切なかったです。
途中から、頼むから二人とも幸せになって!と願いながら観ていました。

エンドロールにまで続くすばらしい町並みの風景と共に
彼らのひとつひとつの台詞が心に残った1本です。


(061225)