ちょっとかわいいおばさんの、ちょっと素敵な恋物語でした(^^)

10年前に夫を亡くし、女手一つで二人の子供を育て上げたオデット(カトリーヌ・フロ)。
でも、美容師の長男は移り気で恋人の出入りが激しいし、妹の方は定職に突かないままで
オデットの気苦労は耐えない。
そんな彼女の心のオアシスは、ロマンス作家バルタザール(アルベール・デュポンテル)の新刊を読むこと。
彼の小説を読んでいるうちに心は夢の中へと彷徨い、心地よい幸せを感じられる。
本のサイン会の日、オデットは勇気を出してサインの列に並んだ。
しかし順番が来るととても緊張してしまい、自分の名前さえまともに言えなくなってしまった…

苦労をしながらも、決して明るさと思いやりを忘れない一人の女性の恋心を描いていました。

昼間は化粧品売り場の店員。夜は舞台衣装で付ける羽飾りの内職。そして眠る前に読書。
美味しい料理も作り、ニートの娘や居候をしている娘の恋人にも食事を出し、
それでも笑顔と前向きな気持ちを忘れないオデットは、とってもキュートな女性です(^^)
例えちょっと年齢が高くとも、ロマンスを夢みる少女のような気持ちは忘れてはいません。
そして、その素直な可愛さと明るさが彼女に幸せを運んできました。

もちろん、オデットは10年前に亡くなった夫を今でも愛しています。
だからこそ、現実には簡単に恋を始められないというジレンマもあります。
でも、そんな彼女の明るさと幸せなオーラに惹かれ、小説家バルタザールは彼女に近付いていきます。
やっぱり“笑う門には福来る”ですね(^^ゞ

それにしてもカトリーヌ・フロはキュートでした~!
お気に入りの音楽が流れ始めると、つい踊ってしまうようなオデット。
台所仕事も歌と踊りさえあれば、あっという間に楽しく片付いていきます。
そんなささやかな幸せを満喫できるオデットにカトリーヌ・フロはぴったりでした(^^)

夢み心地になっている状況を、ふわふわと身体が浮き上がっていく様子で表したビジュアルが
とっても分かりやすくて笑ってしまいました。
う~ん、上手い邦題を付けたなあと改めて思った1本です。

監督:エリック=エマニュエル・シュミット 出演:カトリーヌ・フロ アルベール・デュポンテル
2006年製作 フランス/ベルギー 原題:ODETTE TOULEMONDE
(080215)

追伸
この映画は試写会で観ました。公開は3月1日以降の予定です。