高校生の宮本すばる(黒木メイサ)はダンスの才能を持つ少女。
技術的には未熟なところもあるが、その表現力で観る者を魅了するパワーを持っている。
彼女のダンスにかける情熱には子供の頃からの強い想いがあった。
幼い頃、仲の良かった双子の弟・和馬と一緒にバレエ教室の様子を観ながら
いつか二人で習いたいねと話していたのだ。
だが、和馬は間も無く病で命を落とし、その頃から父とも心が通い合わなくなっていた。
ある日、すばるは子供の頃から慕っている五十鈴(桃井かおり)の店の舞台で踊った。
その店はダンスショーを売り物にしているが、客は後半に登場するストリップ嬢が目当てだ。
体調のために出られなくなったストリップ嬢のピンチヒッターで入ったすばるに対して、
酒の入った客たちは野次を飛ばした。
そんな中、店の協力もあって、なんとか踊りきった彼女がカウンターでくつろいでいると、
一人の少女(Ara)が彼女のダンスを褒めながら近付いてきた…
黒木メイサさんのダンスの上手さに驚きでした~
一人の少女がダンスと出会い、その才能を開花させるまでを描いた物語です。
全体としては展開があっさりしていて、やっぱり詰め込んでしまったなあという印象でしたけど
ダンスシーンは本当に素敵で良かったです(^^)
映画を観ている時は、黒木メイサさんはバレエの出来る人なんだなと思っていたのですけど
後で、この映画を受けるまではバレエ未経験者だったことを知りました。
ダンス経験はあったにしろ、数ヶ月でトゥシューズで立てるようになるとは凄いです。
ストリートダンスやバレエコンクールのシーンなどは彼女のダンスの美しさと迫力が出ていて
ダンスに疎い私でも見入ってしまいました(^^ゞ
また、主人公を幼い頃から支えてきた五十鈴役の桃井かおりさんも、さすがの貫禄で素敵でした。
若い頃プロのバレエダンサーだったという設定の役でしたけど、
実際に桃井さんはバレリーナを目指していた人です。
そんな桃井さんがシビアにすばるのダンスを批評したり、プロの辛さを語っていく姿は
とても説得力がありました。
そしてダンスを通じて築き上げたすばると五十鈴の絆はとても強いものに感じられました。
観終わった時、もし、この映画の黒木メイサさんを撮ったドキュメンタリー番組とかがあったら、
観てみたいなあと思った1本です。
監督:リー・チーガイ 出演:黒木メイサ 桃井かおり Ara 佐野光来 平岡祐太 前田健
2009年 日本
(20090326)