ある日、2年勤めた会社を辞めたジニョク(チュ・ジフン)は、両親にケーキ屋を開くと宣言した。
実はジニョクは甘い物が嫌いでケーキも食べられない。
だが、ある目的を心に秘めて、喫茶も付いているケーキ屋を開きたいと考えたのだ。
開店時間は午後12時から夜中の2時まで。誰もが来店したくなるような店にしたいと思っていた。
自分で物件を決めて準備を始めたジニョクのもとに、
料理研究家のジニョクの母から紹介された超一流のケーキ職人が訪ねてきた。
実はそのケーキ職人はジニョクが高校の時に手酷く振った男子同級生のソヌ(キム・ジェウク)だった…
途中、とても韓流っぽいなあというノリもありましたけど、
割りと原作に沿った展開のミステリー仕立てで面白く観れました。
見た目は軽いけれど密かにトラウマを抱えているジニョク。
ジニョクに振られた経験を持つ恋多き“魔性のゲイ” ソヌ。
網膜はく離のために引退を余儀なくされた元ボクサーのギボム(ユ・アイン)。
幼なじみでいつもジニョクを心から心配している、実家の使用人スヨン(チェ・ジホ)。
物語は彼らが“アンティーク”という洋菓子店を開くところから始まります。
4人はそれぞれに辛い過去を背負っています。
でも、洋菓子店で忙しく働きながら、彼らは安らぎや希望を感じています。
洋菓子店“アンティーク”は彼らの人生をリセットできる場所なのです。
ストーリーはそんな若者たちが織り成す人間関係を描きながら、
主人公ジニョクのトラウマの原因となった事件に迫っていきます。
そして、何故ケーキの嫌いな主人公が美味しいケーキ屋を開こうと考えたのかが明らかになった時、
段々とジニョクの心の傷の深さが分かってきました。
それにしても、出てくるケーキがキラキラしていて可愛かったです。
実は私も甘いものが苦手な方なので、たくさんのケーキを前にして美味しそうとは言えなかったのですけど
こんなに綺麗なケーキなら、ちょっと食べてみたいかもと思ってしまいました(^^ゞ
あと、途中で出てくるフランス人を観たことあるぞと思っていたら、
「我が至上の愛 ~アストレとセラドン~」のジャン=バティスト・エヴァンでした。
さすがにかっこ良かったです(^^ゞ
アンティークに囲まれて居心地の良さそうな店内の雰囲気に
こんなケーキ屋さんになら行ってみたいなあとちょっと思った1本です。
監督:ミン・ギュドン 出演:チュ・ジフン キム・ジェウク ユ・アイン チェ・ジホ
2008年 韓国 原題:ANTIQUE
(20090408)
追伸
この映画は試写会で観ました。公開は4月18日以降の予定です。