ある夜、ダン・エヴァンス(クリスチャン・ベイル)は外に人の気配を感じて目が覚めた。
銃を持って扉を開けると、馬小屋に火がつけられたところだった。
止めろと言うダンの叫び声も虚しく、火をつけた男たちは笑いながら
早く金を返さないと次は家だと言い残して去って行った。
翌日、ダンは二人の息子ウィリアムとマークを引き連れて、散らばった牛たちを探していた。
すると、遠くから争うような銃声が聞こえてきた。
何事かと近付いてみると、大金を乗せた駅馬車が強盗団に襲われているところだった。
その光景を唖然として見ていたダンたちは、
強盗団のボス、ベン・ウェイド(ラッセル・クロウ)に見つかってしまった。
素直に武器を手放して命をとられずに済んだ3人は、強盗団が去った後に
唯一の生存者バイロン・マッケルロイ(ピーター・フォンダ)を見つける。
重傷を負ったバイロンを医者のいる町まで運んだダンは、
まだ町から出ていなかったベンを見つけ、彼の行為のために牛が2頭死んだと声をかけ始めた…
全く気質の違った二人の男が少しずつ近付いて強い絆を作り上げていく展開は
かなりかっこ良かったです(^^)
悪事が嫌いで正しく生きることに誇りを持っているダン。
彼は南北戦争で片足を無くし義足で暮らしながらも、何とか農場を成功させようと必死に働いています。
でも今は地主に騙され、借金が返せないと土地を奪われてしまうという危機に陥っています。
一方、ベンは人好きのするような笑顔を持ちがらも、簡単に人を殺せる悪人です。
金さえあれば、人生は豊かに楽しく過ごせると信じています。
そのためには罪悪感など何も気にすることはありません。
彼の仕業だと分かっている強盗は20件以上もあり、
彼に肉親を殺された人々には深い恨みを持たれています。
それでも一緒に悪事を働く強盗団の部下たちには敬意を持たれており、
特にサブリーダー格のチャーリー・プリンス(ベン・フォスター)には盲目的に慕われていました。
そんな真逆な性格の二人が運命のように出会います。
200ドルの金のために、3時10分発の列車に乗せるまでの護衛を志願したダンは、
ベンの行為や甘言に戸惑いながらも、厳しい顔を崩さずに懸命に護衛を努めます。
ベンはそんなダンの筋の通った一途さを認めるようになり、二人の絆は少しずつ強くなっていきました。
それにしても、さすがは西部劇です。
次々と人が死んで行く銃撃戦は激しかったです。
銃撃戦のシーンが好きな人にはたまらないだろうなあと思いながら観ていました。
そして、そんな銃撃戦の中で繰り広げられる信念と裏切りと厚い信頼の交差は
男のドラマという感じで見応えがありました~
ラストのベンの行動はめちゃくちゃかっこ良くて、かなり悪人のはずなのに
すごくいい奴に見えるなあとちょっと思ってしまった1本です(^^ゞ
監督:ジェームズ・マンゴールド 出演:ラッセル・クロウ クリスチャン・ベイル ローガン・ラーマン ベン・フォスター ピーター・フォンダ ダラス・ロバーツ
2007年 アメリカ 原題:3:10 TO YUMA
(20090902)