フランスにもドイツ軍が押し寄せていた1941年。
郊外のとある農場にナチスのランダ大佐(クリストフ・ヴァルツ)がやって来た。
農場主は不審そうにしながらも大佐を家へ迎え入れ、大佐もにこやかに質問を始めた。
この農場にはユダヤ人を匿っているのではないかという疑いが持たれていたのだ。
農場主は大佐の質問に素直に答えつつも緊張を隠せないでいた。
数ヶ月前のドイツ兵の尋問は上手く切り抜けたが、
このランダ大佐は“ナチス・ハンター”という異名を持つほど
人の心を読んで推理することに長けていたのだ。
微笑を消してじっと見つめる大佐の目の前で、農場主の心境があらわになって来た。
ついに農場主の心を打ち砕いた彼はユダヤ人一家の隠れ場所を聞きだす。
そして苦悩に涙を流す農場主の目の前で、機関銃が打ち込まれ始めた。
たが、一家のうち一人の少女ショシャナ・ドレフュス(メラニー・ロラン)だけはなんとか逃げ出し、
草原を泣きながら駆けて行った…
こんなに人が次々と死んでいくとは… ビックリな展開にドキドキでした(^_^.)
「パルプ・フィクション」も「キル・ビル」も観たことが無かった私は
実はタランティーノ監督作品は初体験です。
バイオレンスが苦手な人には合わない物語だとは分かっているので、どうも足が向かなかったのです。
でも、今回はアメリカで大ヒットという噂に惹かれて、ついチャレンジしてしまいました(^^ゞ
何と言ってもキャラクターが強烈です。
にこやかな笑顔と非道なほどの行動力を併せ持ち、殺しの仕事を忠実にこなしていく
“ユダヤ・ハンター”の異名を持つSSのハンス・ランダ大佐。
祖先にインディアンがいると豪語し、部下たちに“頭の皮を100枚集めて来い!”と命令する
アメリカ軍のアルド・レイン中尉(ブラッド・ピット)。
そしてレイン中尉の部下にはバットで殴り殺すのを得意とする男や
ナチス将校を何人も暗殺した元ナチスなど、相手を殺すのに容赦しない男たちが揃っています。
そんな彼らの繰り広げるシーンはあまりにもブラックで怖かったです(T_T)
女優たちも迫力の演技でした~
復讐を誓うショシャナ役のメラニー・ロランや人気女優役のダイアン・クルーガーは
こんなに綺麗な人たちなのに随分と痛そうな役をやらせるなあと思ってしまいました。
そして、簡単に相手に銃を向けるような気の強さが二人とも似合い過ぎます~
でも、どんなにボロボロになっても綺麗な人はやっぱり綺麗でした(^^ゞ
2時間35分は観る人によって感じられる長さが違うだろうなあと思いましたけど、
観ている時にはそれほど長いなあとは思いませんでした。
話がいくつもチャプターで区切ってあるのも面白かったです。
観終わって何故この作品が広くヒットしたのかは分かりませんでしたけど、
きっとタランティー監督の好きな人なら大満足だろうなとちょっと思った1本です。
監督:クエンティン・タランティーノ 出演:ブラッド・ピット クリストフ・ヴァルツメラニー・ロラン ダイアン・クルーガー ダニエル・ブリュール
2009年 アメリカ 原題:INGLOURIOUS BASTERDS
(2009110)
追伸
この映画は試写会で観ました。公開は11月20日以降の予定です。