今日は大学の合格発表の日。高校3年生の芳山あかり(仲里依紗)は受験した大学へと全速力で走っていた。
受験票の番号を確認したあかりは自分の番号が掲示板にあるのを発見する。
喜びはしゃいで丸のサインを出すあかりに、大学の建物の窓から手を振る母の姿があった。
あかりの母・芳山和子(安田成美)は大学の研究室で働く助手で
今日も自主研究として朝から新薬の実験に励んでいたのだ。
そんな最中、和子の前に近所に住む幼馴染・浅倉吾朗(勝村政信)が預かり物だと言って
高校時代の彼女と見知らぬ同級生の男子が写っている古い写真を差し出した。
その写真に奇妙な反応を見せた彼女は、大学からの帰宅途中に交通事故に遭ってしまった。
慌てて病院へと駆けつけたあかりは、頭を打って意識が戻っていないとという説明にショックを受ける。
病室で母を見つめていたあかりは、母が娘あかりの声を聞きつけたようにふと目を覚ましたのに気づいた。
母はあかりに1970年代にタイム・リープして写真の彼に伝言をして欲しいと頼むと
再び意識不明に陥ってしまう。
あかりは母の希望を叶えるため、過去へタイム・リープする決心をした…
観終わった時、いい映画だったね~と友達とにっこりしていました(^^)
私は1作目の原田知世さん版と最近のアニメ版を見ています。
元気いっぱいで楽しいアニメ版も好きですけど、やっぱり“時かけ”と聞いてイメージするのは
ノスタルジックでセピア色が似合う1作目です。
今回は明るい笑顔が似合う仲里依紗さんがヒロインなので、
アニメ版のような物語なのかなあと予想していました。
観てみると、主人公のキャラクターはアニメ版のように元気いっぱいで、
でも、1作目のような淡い恋と運命に切なくなるようなストーリー展開になっていました~
これまでの作品は未来からタイム・スリープしてきた男子が原因で
主人公が知らぬ間に能力を身につけてしまったのですけど、
今回の主人公あかりは自分で薬を飲んで、自分の意思で過去へと向かいます。
目的は母の代わりに写真の少年“深町一夫”を探すこと。
でも、あかりはついうっかり年月をまちがえ、母の指示よりも2年も後に来てしまいました。
そこで映画監督を目指す大学生・溝呂木涼太(中尾明慶)と出会ったあかりは、そのまま彼に助けを求めます。
未来から来たというとんでもない少女を前に戸惑いを隠せない涼太でしたけど、彼女を見捨てることが出来ず、
一緒に写真の少年探しを始めます。
持ち前の明るい性格で1970年代の生活を楽しむあかりと、
彼女がいつか未来へ戻ってしまうと分かっていながらも彼女に惹かれていく涼太。
その二人の心の交流は何とももどかしくて切なくて、観ていて胸がいっぱいになりました(^^ゞ
それにしても、これだけ映像化されながら毎回素敵な物語に変身する“時かけ”ってすごいですね~
今作も仲里依紗さんが彼女にぴったりのキャラクターを最高の演技で演じています。
彼女と出会ってしまった涼太役の中尾明慶さんもさすがの爽やかさでした。
二人の心が1974年という時代の中で少しずつ近づいていく姿は、ちょっとほほえましかったです。
そして、今作はそんな~というストーリー展開に、涙なしには観れませんでした(T_T)
エンドロールが終わっても切ない余韻がずっと胸に残っていました。
観終ったとき、この切なさこそ“時かけ”だなあとちょっと感じた1本です。
監督:谷口正晃 出演:仲里依紗 中尾明慶 安田成美 青木崇高 勝村政信 石橋杏奈
2010年 日本
(20100224)
追伸
この映画は試写会で観ました。公開は3月13日以降の予定です。