健司(岡村隆史)は今日も母・花江(原田美枝子)に怒りの鉄拳を食らっていた。
職は無く、過去の失敗から200万円の借金を抱えている身でありがなら、
美人の幼馴染・由莉(松雪泰子)と結婚すると報告に来たのだ。
こいつは欠陥品だから結婚は止めときなさいと言う花江に、由莉は覚悟ができていると笑顔を浮かべた。
とりあえず、健司が友達の倉庫を改装して珊瑚のある飲み屋を始めると、
そのコンセプトが受けたのか店は繁盛し、順調に拡大していった。
そんなある日のこと、友達の仕事に付き合ってダイビングをした健司は、死んで白くなった珊瑚を見つける。
そして、あれだけ美しい海を作り上げていた珊瑚が激減していたことに気付いた…
海を大切にしよう!という気持ちが真っ直ぐに伝わってくる物語でした~
珊瑚の美しい海を取り戻すために珊瑚の養殖をし、
世界で初めて養殖珊瑚の産卵に成功するまでを描いた物語です。
主人公の健司は結婚して二人の子供がまだ幼い時期に
順調だった店を畳んでまでお金にならない珊瑚の養殖を始めます。
健司は純粋に夢を追いかけている人なのですけど、実は見えているのはそれだけ。
海に関わっている人々との交渉とか資金とか、実現までに準備しなくてはならないことが分かっていません。
情熱だけで突き進んでいきます。
そんな彼を影日向に支え続けるのが妻の由莉です。
笑顔を絶やさず、夫を信じ、そして、夫が弱気になると思いっきり殴り飛ばしもします(^_^;)
夢を追っているうちにどんどん貧乏になり、借金を背負うことになっても
“子供たちに美しい海を残したい”という夫の夢を支えようと頑張ります。
もう途中から、珊瑚の養殖に奔走する健司よりも
彼を支える由莉は凄いなあと思いながら観てしまいました(^^ゞ
キャストの演技も楽しかったです。
妻役の松雪泰子さん、気風のいい母役の原田美枝子さんはもちろんのこと、
漁協長として大活躍する國村隼さんもさすがのかっこ良さですね。
そして主役を頑張った岡村さんも無邪気な健司を頑張って熱演していました(^^)
それにしても、やっぱり沖縄の海はいいですね~
海のシーンはそれほど多くは無かったのですけど、それでも美しい珊瑚たちは輝いていて、
健司がこんな海を取り戻したいと願うのも分かるなあと思いながら観ていました。
そして健司たちの運命をかけた産卵を、いつの間にかドキドキしながら待っていました(^^ゞ
苦労が実って笑顔を取り戻した家族と仲間たちの姿を観ながら、本当に良かった!とニッコリしました。
この作品を通して、少しでも沖縄の海の美しさが残されていくといいなあと願った1本です。
監督:李闘士男 出演:岡村隆史 松雪泰子 吉沢悠 國村隼 伊藤明賢 赤堀雅秋 原田美枝子
2010年 日本
(20100429)
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