ある夜、ハーバード大学の学生マーク・ザッカーバーグ(ジェシー・アイゼンバーグ)は苛立っていた。
付き合っているエリカ(ルーニー・マーラ)に振られてしまったのだ。
彼は即座に寮に戻ると、怒りのあまり彼女のプライベートなことや悪口をブログに書き込み、
ついでに女子学生の比較サイトを作り上げてしまう。
女子寮ごとの学生データをハッキングして取り込み、二人ずつを比較させ見た人に投票させるというサイトだ。
このサイトはたちまち大ヒットになり、夜中の4時にハーバード大学のサーバーをパンクさせてしまう。
とうとう彼は大学の理事会に呼ばれる羽目になった。
だが、このことはマークにネットの可能性を感じさせるものとなった。
そして、同じくこのサイトに目を留めた上級生のキェメロン&タイラー・ウィンクルボス兄弟が
彼にハーバード大学の学生専用サイトを作らないかと持ちかけてきた…
例え天才でも、友達がいなかったら哀しい人生だなあとしみじみ感じました。
フェイスブックを創り上げたマーク・ザッカーバーグと仲間たちの物語です。
マークはプログラミングの天才です。
数時間でいくつものセキュリティをハッキングしてデータを取り込み、サイトをプログラムし、
同時にブログに悪口を書くなんてお手の物です。
彼はコンピュータに向かっている時は無敵ですけど、現実の世界の中ではあまり人に認められていません。
しかも、人の心を感じ取ることが出来ないので、簡単に相手を傷つけてしまいます。
それを悪いと自覚する前に口に出してしまい、怒った相手の言葉に傷ついてしまうのです。
不器用というか鈍感というか、ある意味とても気の毒な人です。
そんな彼が顔写真とプロフィールを入れる友達サイトを立ち上げます。
ハーバード大学の学生のみが入れる、とてもクールなサイトです。
ネットの世界で学生たちと知り合い、気の合う人を見つけられるのです。
マークは自分の得意な分野で人々に認められる世界を創りあげようとします。
そして、フェイスブックのプログラムに取り付かれたように夢中になっていきました。
マークを助けたのは寮のルームメイト、エドゥアルド・サベリン(アンドリュー・ガーフィールド)です。
彼はマークの望むままに資金を出し、共同制作者として彼を助けていきます。
マークはエドゥアルドに相談も無く機器を購入するなど、フェイスブックのためならお構いなしの行動をとりますけど、
エドゥアルドはため息をつきながらも了承していきます。
彼にはマークには悪意の無いということを理解しているのです。
でも、フェイスブックが世界へ広がり始めた時、彼らには大きな試練が待ち構えていました。
それにしてもリアルでした~
マークや仲間たちの学生生活やフェイスブックが出来上がる背景、
立ち上げた後に彼らを引き裂いた出来事を、彼らと一緒に体験しているようでした。
そして、マークの孤独を実感させられました。
唯一の親友を無くして富を得た時、これから彼には金の絡んだ人しか近付いてこないだろうなあと感じました。
これからのマークには心からの親友を作るのは難しいかもとちょっと切なくなった1本です。
監督:デヴィッド・フィンチャー 出演:ジェシー・アイゼンバーグ アンドリュー・ガーフィールド ジャスティン・ティンバーレイク アーミー・ハマー ルーニー・マーラ ブレンダ・ソング
2010年 アメリカ 原題:THE SOCIAL NETWORK
→公式サイトはこちらへ http://www.socialnetwork-movie.jp/