結婚以来ずっと専業主婦として過ごしてきたスザンヌ(カトリーヌ・ドヌーヴ)。
朝のジョギングを日課とし、詩の作成と刺繍や家事をしながら日々を過ごしていた。
夫は彼女の父から受け継いだ傘工場を社長として経営していたが、最近は工場も景気が悪くなっていた。
ある日、待遇改善を目指して従業員たちがストを起こし、工場が止まってしまった。
しかも社長である夫は社長室の閉じ込められてしまう。
スザンヌは夫を助けるために、芸術家志望で学生の息子ローラン(ジェレミー・レニエ)を使者として社長室へ送り込んだ。
だが、従業員の要求を断固として退けようとする父と、労働者の味方をするローランとは意見が合わず
ローランは父に追い出されてしまう。
仕方なく、スザンヌは市長で労働者階級に支持されているモリス・ババン(ジェラール・ドパルデュー)に
調整役をお願いするため、ひとりで彼の家を訪ねた。
カトリーヌ・ドヌーヴの存在感はやっぱり圧倒的でした~
1977年のフランスを舞台に、結婚以来ずっと専業主婦として過ごしてきたスザンヌが
新しい人生を見つけるまでを描いていた作品です。
スザンヌは夫に従順な専業主婦で、一男一女を立派に育てました。
でも、その娘には「“飾り壷”のよう」「母のようには生きたくない」と言われてしまう始末。
それでも、スザンヌはそれが自分の人生だと自分を納得させながら生きていました。
そんな時、彼女が子供の頃から愛して父から受け継いた傘工場が危うくなります。
経営者と従業員の対決が起きてしまったのです。
しかも、従業員の要求など吞まないと強硬姿勢で居た夫が病のために倒れてしまいます。
彼女は夫の代理として従業員たちと交渉に臨み、彼らの妥当な要求を即座に受け入れると同時に
従業員たちの信頼を得ます。
彼女の笑顔に励まされるように、傘工場は活気を取り戻していきました。
でも数ヵ月後、夫が復帰する日がやってきてしまいました。
それにしても今回のカトリーヌ・ドヌーヴは素敵ですね~!
キリッとしてゴージャスな雰囲気は、もう社長夫人そのものです。
でも、大人しく専業主婦をしていると思ったら、夫のいない間にどんどんパワフルになっていきます。
そして、彼女が自由になろうと決心をした時、彼女の新しい人生が始まって行きました。
観終わった時、新しい人生を見つけた主人公の幸せを嬉しく思いながらニッコリした1本です。
監督:フランソワ・オゾン 出演:カトリーヌ・ドヌーヴ ジェラール・ドパルデュー ファブリス・ルキーニ ジェレミー・レニエ カリン・ヴィアール ジュディット・ゴドレーシュ
2010年 フランス 原題:POTICHE
(20110123)
→公式サイトはこちらへ http://amagasa.gaga.ne.jp/