離婚して2年になる渋谷健一(生瀬勝久)は大きな悩みを抱えていました。
一緒に暮らしているひとり娘・美加(刈谷友衣子)がとても反抗的になっているのです。
原因は離婚後の苦労から来る不満のようなのですけど、父娘の心は完全にすれ違っていて、
渋谷にはどうすることも出来ないでいました。
そんな渋谷は会社でも生気が無くて、同僚からは“ゾンビ”と名付けられているほどです。
取引先からも敬遠されがちで、小さな会社のお荷物になっていたため、
とうとう、ワンマンな社長からはリストラの対象になると宣告されてしまいます(T_T)
そして、渋谷は仕事の引継ぎを兼ねて、同僚の綾瀬由美(小西真奈美)と共に出張先へ向かいました。
綾瀬は美人で仕事も出来る女性なのですけど、とても気が強い性格をしています。
特にゾンビのような渋谷のことを嫌っていて、それをはっきりと本人に宣言するほどです。
そんな二人が出張先の町で信号待ちをしている時に、突然、雷に打たれて死んでしまいました(>_<)
それにしても、これほどパッとしないキャラクターなのに、死んでからもとにかく娘へと
心が向かっていくところは泣かされますね。
だからと言って、そんなにカッコよく見えないところが、また面白いのですけど(^^ゞ
ストーリーの展開は、あの世の時間が長いです。
そんな荒唐無稽な世界を楽しめたのは、ゾンビ渋谷と共に旅する同僚の綾瀬や、
あの世で出会う元取引先の石田(松方弘樹)のキャラクターがいいからかも知れませんね。
渋谷から“本当に残酷なことを言う”と言われてしまうほどハッキリ物を言う綾瀬や
ひたすら豪快で明るい石田のキャラクターが、暗い渋谷とは本当に対照的でした。
そんな3人がやがては深い絆を作り上げて、お互いをしっかりと分かり合うところが気持ちよかったです。
そして、何と言っても16年後を演じた若者たちがみんないい演技で、
話の展開と共に、観ていて引き込まれました(^^)
観終った後、あの世のシステムがよく分からなかったけど面白かったなと感じました。
いつか、この映画の中のあの世のシステムを教えて欲しいなあとちょっと思った1本です。
監督:大塚祐吉 出演:生瀬勝久 小西真奈美 刈谷友衣子 松方弘樹 野村周平 広瀬アリス 橋本愛 大後寿々花 伊藤歩 古田新太
2012年 日本
(20120707)
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