1988年にアラスカで起きたクジラの出来事を記したトム・ローズの原作を基に描いた人間ドラマです。
今、クジラと聞くと、どうも過激そうで敬遠したくなるのですけど、
1988年だったらどうだったのかなとちょっと気になっていました。
立場の違う人たちが、自分の立場を超えてクジラ救助に向かっていく姿が興味深い作品でした。
まさしく“だれもがクジラを愛してる”状態でした~
アラスカ州バローで働いているテレビ局の特派員アダム(ジョン・クラシンスキー)は
今日も素朴な町の人々の話題をリポートしていました。
親しくしていた少年ネイサン(アマウォーク・スウィーニー)の誘いで取材をしていたところ
一面の氷の世界なのにクジラの潮吹が出ていることに気付きます。
近付いてみると、そこには氷に閉じ込められた3匹のクジラがいました。
早速、クジラの映像を放送で流したところ、思ってもみなかった大反響が起こります。
純粋にクジラを助けたいと思う人だけでなく、この救助でイメージアップを願う人も多かったのです。
話題の取材を希望するアナウンサーはもちろんのこと、アラスカを拠点とする石油開発会社、
政治家、軍隊、そして最後には大統領までもが登場してきます。
それでも、クジラの救助は自然環境の厳しさから、次第に難しい状況へと向かっていきました。
それにしても、大変な騒ぎでした~
ドリュー・バリモアの演じている保護団体のレイチェルは過激な言動で多くの人を巻き込んでいきます。
そして、彼女の真剣さと目前のクジラの存在に、誰もがこのクジラたちを助けたいと動き始めるのです。
そのパワーがひとつになっていくところはちょっと楽しかったです。
そして、誰もが一長一短を持っている人たちなのですけど、
クジラの前ではみんないい奴になるところがまた面白かったです(^^ゞ
観終った時、これは文化とか社会とかを超えた出来事だったなと改めて感じました。
自分たちとは違う文化を理解しあうことはまだまだ難しそうだなあとちょっと考えてしまった1本です。
監督:ケン・クワピス 出演:ドリュー・バリモア ジョン・クラシンスキー クリスティン・ベル ダーモット・マローニー ヴィネッサ・ショウ
2012年 アメリカ 原題:BIG MIRACLE
(20120714)
→
公式サイトはこちらへ http://love-whale.jp/