辛い選択の連続ばかりでした(T_T)
アウンサンスーチー(ミシェル・ヨー)の現在に至るまでの物語です。
イギリス人学者と結婚して二人の息子を授かった彼女は、イギリスで幸せな生活を送っていました。
でも、祖国ビルマの情勢はいつも気にしていて、デモに軍が武力行使をしたというニュースが流れる度に
心を痛めていました。
そんな1988年のある日のこと、ビルマから母が重い病気になったという電話が入ります。
すぐに母の入院する病院に駆けつけた彼女は、ちょうど病院の近くで
軍が無抵抗な人々に武力行使をしている現実を観て呆然とします。
そして、そんな彼女の動向を軍は密かにマークしていました。
しばらくして母が亡くなると、軍は彼女がイギリスへ帰国するだろうと安心しますが、
すでに民主化を目指そうとしている人々が彼女の元に集まっていました。
彼女の父は民主化のために暗殺された英雄だったのです。
人々の応援と彼女の意志、そして夫の支えもあって、彼女はイギリスへ帰らずに
総選挙に立候補しようと決心します。
でも、軍は彼女を精神的に追い詰めるために、支持者や家族から彼女を引き離し、
軟禁状態にしてしまいました(T_T)
それにしても、辛い話ですね。軟禁状態が1989年から断続的に2010年まで続くのです。
しかも、軟禁状態が解けている時期でもイギリスにいる家族には会えません。
出国すれば再びビルマへの入国は認められないことは分かっているので、海外へ行けないのです。
逆にイギリスにいる家族がビルマへ来たくても軍が入国を許可せず、会いに来ることも出来ません。
電話でさえも、話し始めて間も無く軍によって回線が故意に切られてしまいます。
そんな状態に置かれた彼女の心情や残された家族の辛さを思うと心が痛みました。
映画を観て改めて、そんな長い間よくぞ耐え抜いたなとしみじみ思ってしまいました。
それは彼女の力だけでなく、どれだけ多くの人々が暴力の無い日常を切望していたか、
そしてどれだけ多くの人々が彼女の存在に希望を感じていたかということなのだろうなと感じました。
観終った時、やっぱり観て良かったなと感じた1本です。
監督:リュック・ベッソン 出演:ミシェル・ヨー デヴィッド・シューリス ジョナサン・ラゲット ジョナサン・ウッドハウス スーザン・ウールドリッジ ベネディクト・ウォン
2011年 フランス 原題:THE LADY
(20120721)
→
公式サイトはこちらへ http://www.theladymovie.jp/