ライブのシーンがとても楽しそうでした~
今朝のブレット(フラナリー・ランスフォード)は最高の笑顔を見せていました。
美しくてスタイルが良くて頭も切れる最高のガールフレンドと一緒に暮らし始めるのです。
近所の人にも笑顔で引越の別れを告げ、二人のアパートへと向かいます。
でもその夜、ライブのステージが近付いても、ブレットはなかなか現れませんでした。
ヤキモキしながら待っていたバンド仲間が、ようやくやって来たブレットに声をかけると、
彼はとても憂鬱な表情を浮かべています。
なんと、一緒に暮らすはずのガールフレンドに突然の別れを告げられ、
住む場所も無くしてしまったと言うのです。
その日のライブは、彼の怒りが爆発したパワー溢れるステージになりました。
こっそりと実家に戻ったブレットは、失恋の痛みから立ち直れません。
しかも愛するガールフレンドは、彼のライバルであるデイモン(ダンテ・ホワイト=アリアーノ)と
すぐに付き合い始めたらしいのです。怒りはますます大きくなっていきます。
でも、彼女の留守電に伝言を残しても、全く音沙汰はありません。
そんな毎日を過ごしていた時、彼は居心地の良さそうな楽器店でのバイトを始めました。
それにしても、音楽を目指している若者たちだからか、なんとも自由な雰囲気の人間関係でした。
バンド仲間もわりとあっさり離れていくし、喧嘩をしていても一緒にライブをなんて事もあります。
母とボーイフレンドの関係もそんな感じで、ある程度の距離があった方が気楽でいいと
一緒にいたり、しばらく離れたりしながら程よい関係を保っているようです。
そんな中で、一人振られたことにこだわっているのが主人公のブレットです。
彼は音楽に対する情熱と同じくらい、ガールフレンドに強い未練を感じています。
でも、彼にずっと片思いをしてきた女友達や、母の恋多きボーイフレンドと一緒に旅をする中で
彼の心も少しずつ変化していきました。
観終わった後のQ&Aで、主人公たちが実際にバンドを組んでいて、やがて映画と同じように
解散してしまったという話を聞いてリアルだなあと思いました。
そんなリアルさも含めて、何となくいい雰囲気だなと気分の良い余韻を感じた1本です。
監督:カート・ヴォス アリソン・アンダース 出演:フラナリー・ランスフォード エリーズ・ホランダー ダンテ・ホワイト=アリアーノ クレイグ・スターク サラ・アシュレー テリー・グレアム ルアナ・アンダース
2012年 アメリカ 原題:Strutter
(20121026)