10月に観たのですけど、時間が経ち過ぎて書けなくなってしまいましたm(__)m
第9回ラテンビート映画祭で観た『ヴィオレータ、天国へ』です。
この映画祭はいつも仕事が忙しい時期に行なわれるので、毎年1本だけでもと頑張って観ています。
昨年は『
ブラック・ブレッド BLACK BREAD』で、今年はこの作品になりました(^^ゞ
『ヴィオレータ、天国へ』
チリを代表するアーチストのヴィオレータ・パラの人生を映画化したドラマです。
1917年に生まれて1967年に亡くなるまでの生き様はあまりにも劇的でハードでした。
山間の村で音楽教師の家に生まれたヴィオレータは、父の失職と共に困窮した生活を送っていました。
酒場で歌うことで生活費を稼いでいた一家ですが、父の死によりますます困窮します。
とうとう、食べるために旅回りの一団へ入ることになりました。
旅回りをしながら、ヴィオレータは自分やりたい音楽を見つけます。
やがて、人を惹きつける歌唱力を持つ彼女は一団と違う道を辿ります。
その後、結婚し子供も生まれましたけど、歌うことを生きがいとしていた彼女は歌から離れられません。
しばらくすると彼女は夫と別れ、幼い子供の手を引きながら音楽の道へと戻っていきました。
それにしてもバイタリティのある女性でした。
自分の道は自分独りで切り開いかなくてはと決めていたような人生です。
そのパワーは音楽にも生き方にも表れていて、圧倒されました。
でも、圧倒的なそのパワーは人を引き付けもしますけど、逆に傷付けもします。
プライドが高いだけに、その生き方はやがては自分自身をも傷付けてしまいます。
まるで破滅に向かうように進んでいってしまうのです。
それはあまりにも哀しく感じてしまうような生き方でした。
惜しむのは、勉強不足で映画を観てしまったことです。
この人の生きた時代背景を知っていた方が、彼女の生き方をより理解できただろうなと感じました。
いつか機会があったら、もう一度チリの当時の歴史を勉強してから見直してみたいなあと思った1本です。
監督:アンドレス・ウッド 出演:出演 : フランシスカ・ガヴィラン トマ・デュラン ホルヘ・ロペス
2011年 チリ/フランス/アルゼンチン 原題:Violeta se fue a los cielos
(20121007)