愛の強さが悲劇に向かっていくなんて辛いなあと思ってしまいました。
アンナ(キーラ・ナイトレイ)が兄オブロンスキーから手紙をもらうところから始まる物語です。
政府高官である夫カレーニン(ジュード・ロウ)の妻アンナは美貌を持つ貞淑な妻で
夫と一人息子と共に静かな生活を送っていました。
ある日、兄オブロンスキー(マシュー・マクファディン)から妻との仲裁を願う手紙が来ました。
アンナと違ってオブロンスキーは女癖の悪い浮気者で、心優しい妻ドリー(ケリー・マクドナルド)を
傷付け続けたため、とうとう堪忍袋の尾が切れてしまったのです。
兄もドリーも大好きなアンナは妻に一人旅をさせたくない夫の反対を押し切って、列車での旅に出ます。
愛する一人息子と離れての旅は初めてだったので心寂しい想いもましたけど、
車内で出会ったヴロンスキー伯爵夫人(オリヴィア・ウィリアムズ)とも親しくなって笑顔で終着駅に着きます。
そして、母を迎えに来た伯爵夫人の息子ヴロンスキー(アーロン・テイラー=ジョンソン)と出会います。
それが運命の愛の始まりでした。
それにしても、キーラ・ナイトレイの美しさは半端ないですね~
ゴージャスな衣装に身を包んだ彼女は神々しいまでの存在感がありました。
これは若くて有望な青年将校が一目惚れしてしまうのも分かるなあという感じです。
そんな青年将校ヴロンスキー役のアーロン・テイラー=ジョンソンもハンサムでカッコ良かったです。
そして、二人の愛に悩まされる政府高官の夫を演じたジュード・ロウの静かな佇まいも印象に残りました。
また、独特な演出が面白かったです。
劇場で舞台劇が始まるように物語が始まり、舞台の中で展開されるように物語が進んで行きます。
場面の切り替えが舞台そのもののシーンも多くて、くるくると変わっていく様子は面白かったです。
劇場の中で閉塞的にも感じる演出の街の世界とは対照的な田舎の広大な自然がまた美しかったです。
その中で描かれるアンナの悲劇的な愛と、大農場で自然の恵みと共に生きる
リョーヴィン(ドーナル・グリーソン)の幸せな愛のどちらにも惹かれながら観ていました。
観終った時、遠い昔に読んだ原作を改めてじっくり読んでみたいなあと思った1本です。
監督:ジョー・ライト 出演:キーラ・ナイトレイ ジュード・ロウ アーロン・テイラー=ジョンソン マシュー・マクファディン ケリー・マクドナルド アリシア・ヴィキャンデル オリヴィア・ウィリアムズ エミリー・ワトソン
2012年 イギリス 原題:ANNA KARENINA
(20130331)
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公式サイトはこちらへ http://anna.gaga.ne.jp/