人気テレビドラマから映画化になった中居正広主演のサスペンスドラマです。
ドラマも欠かさず観ていたので、これは映画も観なくちゃと楽しみにしていました。
相変わらず鋭い推理を披露するアタルと、彼を追い詰めていくマドカの関係が切なく感じる物語でした。
アタルの心はどこへ向かうのかなと気になってしまいました。
ラスベガスの街並みから始まる物語です。
アタル(中居正広)がラスベガスの中でも人気スポットの噴水を眺めていたところ、
その水の動きから彼にしか分からないメッセージを感じました。
すぐさま電話をかけなければと慌て始めた彼が連絡を入れたのはFBIのラリー(村上弘明)です。
ラリーがアタルの電話を受け取るために廊下へ出ると、ほぼ同時に室内で爆発が起きてしまいました。
同じ頃、日本でも不思議な事件が発生しました。電車の送電線破裂事件です。
でも、よく調査してみると、犯人の狙いは一人の人間を感電死させるというものでした。
今回はたまたまターゲットとされた人物が席をはずしていたために殺人を免れたのです。
犯人が何故そのターゲットを狙ったのは分かりません。
でも、犯人がどのようにして仕掛けをしたかが解明できた時、マドカ(堀北真希)の影が見え始めました。
それにしても、これはアタルだけでなく、マドカの物語でもあるのですね。
コミカルで楽しいシーンは散りばめられているのですけど、何故か哀しい余韻を感じます。
純粋であるがゆえに人を信じられなくなって罪を重ねていくマドカと、人を信じて行動していくアタル。
二人の出発点は同じ位置にいたはずなのに、その道は大きく分かれてしまったのが哀しかったです。
そして、マドカの行く末を見守ったアタルの心情を思うと切なくなってしまいました。
このシリーズの愛すべきキャラクターたちが観られるのはこれで終わりかと思うとちょっと寂しいです。
もう少し、鋭い推理を繰り出すアタルの活躍も観たかったです。
せめて舞子にころころコロッケを食べさせてあげたかったかも(^^ゞ
観終った時、またいつかアタルの活躍する姿に会いたいなと感じた1本です。
監督:木村ひさし 出演:中居正広 北村一輝 栗山千明 玉森裕太 堀北真希 松雪泰子 村上弘明
2013年 日本
(20130914)
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公式サイトはこちらへ http://www.ataru-eiga.com/index.html